2004 Fiscal Year Annual Research Report
特異的分子認識機能を発現する分析反応場の開拓と化学センサーへの展開
Project/Area Number |
14204074
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
寺前 紀夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70114569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西沢 精一 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (40281969)
山口 央 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10359531)
内田 達也 東京薬科大学, 生命科学部, 助教授 (30261548)
周 豪慎 産業技術研究所, 電力エネルギー部門, 主任研究員
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Keywords | 固液界面 / 液液界面 / メソ多孔体 / 陽極酸化アルミナ / 分子認識 / 蛍光性リガンド |
Research Abstract |
新たな分析反応場として固液界面及び液液界面における分子認識反応の開拓を進めた。また、相補的DNA二重鎖において1個の塩基を除去した脱塩基部位における分子認識を検討し、水素結合性蛍光リガンドによる選択的核酸塩基認識を達成した。蛍光性リガンドとして,天然由来の化合物であるプテリンの認識機能を評価した結果,プテリンが著しい蛍光消光を伴って,グアニン塩基を強力かつ選択的に認識しうることを見出した(1:1錯形成定数:1.2×10^4M^<-1>)。プテリン/グアニンの1:1錯体構造については,X線結晶構造解析などを用いたより詳細な検討を待つ必要があるが,ワトソン-クリック型類似の三点水素結合形成をしているものと考えられる。一方、逆に脱塩基DNA二重鎖をアプタマーとして用い、生理活性小分子に対する認識反応を検討した。さらに、陽極酸化アルミナ膜中の円柱状アルミナ細孔を反応場とした界面活性剤-シリカナノチャンネル集合体の配向制御を達成し、分子サイズで選別しうる精密分離を達成した。また、水素結合性液晶のセンサー素子としての応用に着目し,液晶性分子4,4'-シアノヘプチルビフェニル(7CB)の液晶相変化を利用する分子・イオン応答型液晶センサーの開発を行った。7CBの液晶性制御かつ分子応答性物質として糖部位に長鎖アルキルベンゼンを導入したグアノシン誘導体(6AG)を新規合成し、7CBと混合させることにより分子認識に伴う6AGの自己会合構造変化を利用して7CBの液晶性変化を誘起する方法を新たに開発した。
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Research Products
(6 results)