2004 Fiscal Year Annual Research Report
光ミキシングを用いたテラヘルツ波リアルタイムイメージングシステムの開発
Project/Area Number |
14205011
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
谷内 哲夫 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教授 (80260446)
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Keywords | テラヘルツ波 / 非線形光学 / 有機非線形光学材料 |
Research Abstract |
1.THz波光源の広帯域化 巨大非線形光学効果を有する有機DAST結晶と2波長光源を組み合わせることにより、波長可変コヒーレントTHz波光源の開発を行った。発生するTHz波の周波数可変域を拡大するためには、DAST結晶のTHz波域における位相整合条件を最適化した2波長光源必要であり、KTP結晶の回転によるビームシフトを除去した波長域1340〜1550nmの新しい光パラメトリック発振器を開発することにより、2〜30THz域の広帯域THz波発生を確認した。また、2THz以下を発生させるためには、理論計算の結果に基づき1000nm付近の2波長光源を開発し,厚み2mmのDAST結晶において0.3〜2THz域のTHz波発生を確認した。これらの実験的研究の結果を合わせ、0.3〜30THz域の広帯域THz波発生が可能であり,THz波イメージングに有効であることを確認した。 2.THz波光源の高出力化 昨年度までの研究では,4THz域においてTHz波のピークパワーが4W程度であったが、本年度において、光パラメトリック発振器の高出力化(2mJ以上)と、不純物を低減した高品質DAST結晶を用いた結果、4THz域において11W、11THz域において46W、19THz域において50Wのピークパワーが得られ、昨年度の2倍以上の高出力化を実現した。 3.SFGイメージング 和周波発生(SFG)によりTHz波・光波イメージ変換が可能である。高出力・広帯域化したTHz波光源と高品質DAST結晶を用いたSFGを組み合わせることによりTHz波強度に比例したSFG光波の発生を行った結果,SFG光は室温動作の焦電検出器および近赤外カメラにより検出可能であり,THz波リアルタイムイメージングに有効であることを実験的に確認した。
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Research Products
(6 results)