2002 Fiscal Year Annual Research Report
知能化・情報化に対応した多機能マシニングプロセッサの研究
Project/Area Number |
14205023
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹内 芳美 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50107546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
割澤 伸一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (20262321)
白瀬 敬一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80171049)
光石 衛 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90183110)
石田 徹 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (20313421)
森重 功一 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (90303015)
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Keywords | 工作機械 / 知能化 / 情報化 / 多軸制御 / マシニングプロセッサ / 自律型加工セル / 遠隔操作 / 加工シミュレータ |
Research Abstract |
本研究は、多機能・多軸制御(5軸、6軸制御)マシニングセンタを、様々な切削加工に適用できる運用技術の開発、加工予測や適正な工具経路の生成・診断などの機能導入にる知能化、ネットワークによる遠隔操作・監視・センシング技術による診断手法の利用による情報化、によって自律した加工セルを構築するものである。 研究目的を遂行するため、本年度は、多機能化・多軸制御化、情報化、知能化のためのソフトウェアモジュールの機能について細かく検討するとともに、各機能を実現するために要求される装置の設計と製作を以下のように行った。 (1)自律型加工セル「マシニングプロセッサ」実現のためのソフトウェア要素技術を整理するために、機械のNC情報を必要とする機能やネットワークを利用した機能について、メーカが提供しているAPIなどを利用してプログラムを作成し、遠隔から工作機械情報の取得やDNC運転などのコマンドを実行できるようにした。 (2)仮想加工シミュレータを用いてNCプログラムを事前に評価し、切削力や加工誤差が許容値に収まるように修正した後に工作機械を遠隔操作した。NC制御装置から取得した切削トルク(モニタリング情報)をフィードバックし、実時間で工具経路や切削条件を修正するというNC工作機械の自律機能を実現した。 (3)制御装置から取得した制御情報をもとに、切削トルクとX、Y、Z軸方向切削力を検出できるモニタリング機能を実現するとともに、倣い加工の原理に基づく実時間工具経路生成機能を3軸から5軸へ拡張した。 (4)多機能化の試みとして、ガラスの延性モード加工を実現するため、ねじり振動切削加工機を試作し、加工力制御プロセッサを開発した。その結果、最大切削深さが非振動時で0.56μmに対して振動時で3.60μmが得られた。また、マシニングセンタの熱変形能動補償用プロセッサの基礎データとして、高速切削時の熱変形挙動と熱分布との関係について検討した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Shirase, H.Narita, K.Nakamoto, H.Wakamatsu, A.Tsumaya, E.Arai: "NC Program Diagnosis Using Cutting Process Simulator for Machine Tool Teleoperation"Proc.6^<th> Int.Conf.on Mechatronics Technology. 277-282 (2002)
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[Publications] 中本圭一, 白瀬敬一, 若松栄史, 妻屋 彰, 荒井栄司: "NCプログラムを必要としない機械加工のための仮想倣い加工システムの開発(第3報.自律的インプロセス切削条件修正戦略)"日本機械学論文集(C). 69・677. 270-277 (2003)
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[Publications] Y.ZHAO, S.WARISAWA, M.MITSUISHI: "Reconfigurable Networked Manufacturing System"2002Japan-USA Symposium on Flexible Automation. 1063-1006 (2002)
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[Publications] M.Mitsuishi, S.Warisawa, K.Tanaka: "Distance Learning and Technology Transfer with Reality Transmission Capability"Annals of the International Institution for Production Engineering Research (CIRP Annals.). 51-1. 403-408 (2002)
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[Publications] S.WARISAWA, T.KARINO, P.TANGPORNPRASERT, M.MITSUISHI: "Development of a Micro Cutting and Deforming System for Glass Materials;"Proc.17th Annual Meeting ASPE. 310-315 (2002)
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[Publications] 割澤伸一, パイラットタンポーンプラサート, 布川健太郎, 光石衛: "ガラスの高速微細加工における塑性変形及び延性・脆性モード切削間遷移挙動の観察"日本機械学会第4回生産加工・工作機械部門講演会講演論文集. No.02-25. 81-82 (2002)