2003 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外波長帯生体医療光学における超短・超高エネルギー光パルス用光伝送装置
Project/Area Number |
14205050
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮城 光信 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90006263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 俊一 防衛医科大学校, 防衛医学研究センター, 助教授
石 芸尉 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90323063)
松浦 祐司 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10241530)
岩井 克全 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10361130)
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Keywords | 中空ファイバ / フェムト秒レーザ / パルスレーザ / レーザ医療 / 誘電体内装中空ファイバ |
Research Abstract |
高強度・超短パルスのレーザ光の照射に生体組織のアブレーションは,生体に対して,安全・無痛など,従来に無い効果が期待される.近赤外波長帯においては,フレキシブルな光伝送装置としては,通常石英ファイバが考えられるが,例えギガワット(GW)級出力のNd:YAGレーザ光でさえ,ファイバ入射端面の破壊や、コア材の非線型性によるコアの溶融などをもたらしてしまうため、GWオーダでさえ,その実用は制限される.さらに超短フェムト秒パルス伝送を考えれば,光ファイバの分散により,パルス拡がりが大きくなり,フェムト秒のメリットは全く生かされない. 本研究では,誘電体内装金属中空ファイバを用いることにより、近赤外波長帯でのフェムト秒レーザ,及び高出力Nd:YAGレーザ用のフレキシブル伝送システムを構築することを目的とする. 本研究では本年度において,以下の研究を行なった. 1.銀中空ファイバ内面の超平滑化の検討 近赤外波長帯に於いて,低損失中空ファイバの基礎となる,超鏡面を有する金属パイプの実現を図った.銀鏡反応の際に,塩化スズ水溶液や,ポリシラザン溶液などを用いた各種の前処理を行い,母材ガラスチューブ内面の活性化を図ることにより,生成した銀薄膜の表面粗さが従来の1/3以下となる,5nm以下を実現した. 2.GWクラスNd:YAGレーザ用中空ファイバの製作と評価 内面を平滑化した中空ファイバを用いて,尖頭出力がMWからGWクラスのNd:YAGレーザパルス伝送を試みた.波長は基本波1060nmのほかに,2倍波532nmおよび3倍波355nmのレーザ光伝送も行った.また内部コーティングがレーザ光により損傷することを抑制するための,入射条件等について検討した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] S.Ouyang: "Rugged distal tips for CO2 laser medicine"Opt.Laser Technol.. 35・2. 65-68 (2003)
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[Publications] K.Iwai: "Erbium : YAG laser lithotripsy by use of a flexible hollow waveguide with an end-scaling cap"Appl.Opt.. 42・13. 2431-2435 (2003)
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[Publications] 松浦 祐司: "レーザパワー伝送用中空光ファイバー"レーザ加工学会誌. 10・1. 5-9 (2003)
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[Publications] H.Jelinkova: "Different influence of long and short mid-infrared laser pulses on eye tissue"Laser Physics. 13・5. 735-742 (2003)
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[Publications] Y.Matsuura: "Beam homogenizer for hollow-fiber delivery system of excimer laser light"Appl.Opt.. 42・18. 3505-3508 (2003)
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[Publications] A.Kuhn: "Compact effector optics for processing in limited physical access situations"Appl.Opt.. 42・25. 5101-5106 (2003)