2004 Fiscal Year Annual Research Report
ファセット結晶成長のフェーズフィールドモデルと界面成長特性の測定
Project/Area Number |
14205106
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 俊夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70115111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 実 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50167243)
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Keywords | フェーズフィールドモデル / シリコン / デンドライト / 過冷凝固 |
Research Abstract |
前年度に導出したシリコンファセット結晶成長のフェーズフィールドモデルを改良し、シリコン合金融液からのファセット結晶成長に対応するフェーズフィールドモデルを構築した。ここでは、あらたに導出したthin interface limit条件でのパラメータを用い、シリコン過冷融液からのファセットデンドライト成長を解析した。計算効率向上のためにアダプティブゾーンアルゴリズムを採用したが、界面ペクレ数が十分小さい条件を満たせば、比較的大きな要素サイズを用いても正しい成長速度が得られることを見出した。その条件で解析を行った結果、純シリコンと同様に、ファセットデンドライト先端の特性長さが成長速度のほぼ-1/2乗に比例するスケーリング則が成立することを明らかにした。 フェーズフィールド解析の結果を検証するために、シリコン2次元結晶成長その場観察実験を行った。ここでは、2枚の単結晶サファイヤ板間にSi-Ni合金試料を溶解、充填し、過冷成長時の2次元シリコン結晶成長界面形態を高速ビデオカメラにより観察した。その結果、結晶成長形態は過冷度に依存し、約60K以下では<112>方向に主軸のみが成長するパターン、それ以上では<112>成長方向に対し60度あるいは120度の角で<112>方向に2次枝が成長するパターン、<100>の成長方向に対し90度の角で<110>あるいは<100>方向に2次枝が成長するパターンが観察された。 実験結果から界面成長機構を検討するため、カイネティック係数を変化させた条件でフェーズフィールド解析を行った結果、カイネティック係数をμ_0=0.01m/Ksとした場合の成長速度は実験とほぼ一致することを明らかにした。
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Research Products
(2 results)