2004 Fiscal Year Annual Research Report
細胞表層における分子オーダー・バイファンクショナル反応場の構築と応用
Project/Area Number |
14205112
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
福田 秀樹 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (30263396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 滋雄 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (20026272)
近藤 昭彦 神戸大学, 工学部, 教授 (40205547)
大嶋 寛 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20112526)
荻野 博康 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (80233443)
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Keywords | 表層提示用タンパク質Flo1 / グルコアミラーゼ / α-アミラーゼ / ヘミセルロース / キシロース / β-1,6-グルカン / リポソーム / ファージライブラリー |
Research Abstract |
(1)Flo1およびα-アグルチニンを用いた表層提示酵母によるエタノール生産 生デンプンからの直接醗酵において、Rhizopus oryzae由来のグルコアミラーゼおよびStreptococcus bovis由来のα-アミラーゼをそれぞれα-アグルチニンおよびFlo1タンパクをアンカーとして両者を表層提示させた。エタノール濃度は72時間後に61.8g/L、収率は理論収率の86.5%の高い数値が得られ、デンプン結合部位の重要性が証明できた。 また、ヘミセルロースの主成分であるキシランからエタノールを生産するため、キシラン分解酵素を表層発現させた結果、キシロースに分解できることを示した。その後、キシロース・リダクターゼ、キシリトール・デハイドロゲナーゼおよびキシルロキナーゼ遺伝子を酵母に導入した結果、キシランのチップから消費糖当たり0.3g/g-糖の収率で直接エタノールが生産できることを示した。 その他、細胞表層に存在するβ-1,6-グルカンが、表層タンパク質の固定に重要な役割を果たすことも明らかにした。 (2)リボソームによるバイオパニング法の検討 抗ペプチド抗体結合リボソームを用いて、ランダムオクタペプチド提示ファージライブラリからの抗体結合ペプチドのスクリーニングを行い、ポリスチレンチューブを用いる従来法と、回収率およびその特異性を比較した。結果、この抗体の抗原ペプチドと2箇所以上同じアミノ酸配列を持つオクタペプチド提示ファージを、4ラウンド終了時、本法を用いた場合では100%の確率で回収できたが、従来法では15%であった。これは、リボソームへのファージの非特異的吸着が少なく、かつ固定化されている対象物の変性が少ないためと考えられる。
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Research Products
(7 results)