2002 Fiscal Year Annual Research Report
新規非対称酸素透過膜の開発とメタン酸化反応への応用
Project/Area Number |
14205117
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
菊地 英一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90063734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関根 泰 早稲田大学, 理工学部, 助手 (20302771)
松方 正彦 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00219411)
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Keywords | SFC / 酸素透過膜 / 非対称膜 / スラリー |
Research Abstract |
緻密層と多孔質層に同じ物質を用いることによりこれらの問題の起こらない非対称膜を合成することを試みた。膜材料であるSrFeCo_<0.5>O_xを用いて多孔質平板を合成し、吸引法、スプレーコーティングにより緻密層の担持を行った。多孔質の合成には蒸発乾固法により合成したSrFeCo_<0.5>O_x粉末を用いた。エチルセルロースを溶解したエタノールにSrFeCo_<0.5>O_x粉末を混合し、乾燥、粉砕した。この混合物を加圧成型し、焼成した。エチルセルロースが燃焼することにより空隙ができ、細孔が形成される。また、表面に生成する直径数十μmの欠陥を埋めるために、SrFeCo_<0.5>O_x粉末をエタノールに分散させたスラリーで処理を行った。緻密層の原料は、焼結しやすい微粒子を得るためにPechini法により合成した。得られた粉末をエタノール中で超音波分散、静置し、上澄みを回収し、粒径1μm程度のSrFeCo_<0.5>O_x微粉末を得た。スプレーコーティング及び吸引法で膜を調製した。いずれにおいても、担持および1100℃、10h焼成を繰り返した。SEMにより形状の観察を行い、室温における窒素透過試験により膜の緻密さの評価を行った結果、スプレーコーティングを繰り返した場合、多孔質上にporousな層が積層し細孔が閉塞しないため、窒素透過係数はほとんど減少しなかった。吸引法の場合、多孔質細孔内にSrFeCo_<0.5>O_x微粉末が入るため、窒素透過係数は大きく減少した。エタノールを用いたスラリーを吸引することにより窒素透過係数は1.2×10^<-6>mol・m^<-2>・s^<-1>・Pa^<-1>まで減少し、さらにアセトンを用いたスラリーを吸引することにより1.7×10^<-7>mol・m^<-2>・s^<-1>・Pa^<-1>となった。
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Research Products
(1 results)