2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14206001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西尾 剛 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (30301039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸谷 幸枝 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (60005634)
鳥山 欽哉 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (20183882)
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Keywords | 雄性不稔性 / 葯特異的発現遺伝子 / 細胞質雄性不稔 / 稔性回復遺伝子 / 核遺伝子雄性不稔 / 突然変異遺伝子 / アブラナ科植物 / イネ |
Research Abstract |
マクロアレイを利用して、シロイヌナズナ葯の発育ステージ別に特異的に発現する遺伝子を52個選抜し、その中から、小胞子期、2細胞期、3細胞期に強く発現する遺伝子を選び、それぞれのプロモーターをクローニングした。GUS遺伝子を連結してシロイヌナズナに導入し、プロモーターの発現誘導部位を明らかにした。このプロモーターを利用して、8個の葯特異的遺伝子についてRNAi用の導入ベクターを作製して遺伝子導入を行ったが、雄性不稔個体を得る事はできなかった。 T-DNAタグラインを用いて、雄性不稔を示す突然変異体のスクリーニングを行い、遺伝子がT-DNAにタグされている雄性不稔性の2系統を得た。faceless pollen-1と名付けた突然変異体は胞子体型雄性不稔を示し、エキシンの網目状の模様がほとんど消失し、エキシンの構成物質であるスポロポレニンの合成に異常があると考えられた。突然変異遺伝子は、WAX合成関連遺伝子のcer遺伝子などと相同性が見られた。もう一つの雄性不稔突然変異体は開花期に花粉が欠損していた。突然変異体では小胞子のエキシンの合成が行われず、崩壊していることがわかった。突然変異遺伝子をクローニングしたところ、膜タンパク質遺伝子と推測された。 イネの雄性不稔性遺伝子を明らかにするため、遺伝子の連鎖マーカーの作成を行った。イネ遺伝子の点突然変異を簡易に検出できる分析法を開発し、この方法を利用して280種類のマーカーを作成し、日本品種間でも多型を検出できるマーカーを70種類見出した。雄性不稔突然変異遺伝子をマッピングするため、交雑して分離集団を作成した。 イネの細胞質雄性不稔の稔性回復遺伝子を精密にマッピングし、公開されたゲノムの塩基配列情報を利用して、稔性回復遺伝子の候補を4つに絞り込んだ。これらの遺伝子をイネに導入した形質転換体を作成し、遺伝子の機能解析を行っている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Ariizmi T, Amagai M, Shibata D, Hatakeyama K, Watanabe M, Toriyama K.: "Comparative study of promoter activity of three antherspecific genes encoding lipid transfer protein, xyloglucan endotransglucosylase/hydrolase and polygalacturonase in transgenic Arabidopsis thaliana"Plant Cell Rep. 21. 90-96 (2002)
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[Publications] Sato Y, Nishio T: "Efficient detection of DNA polymorphism in cabbage and rice cultivars by PCR-RF-SSCP(PRS)"Plant Cell Rep. 21. 276-281 (2002)
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[Publications] Amagai M, Ariizumi T, Endo M, Hatakeyama K, Kuwata C, Shibata D., Toriyama K, Watanabe M.: "Identification of anther-specific genes in cruciferous model plant, Arabidopsis tgakuabam by using a combination of Arabidopsis macroarray and mRNA derived from Brassica olercea"Sex Plant Rep. 15. 213-220 (2003)
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[Publications] Sato Y, Nishio T: "Mutation detection in rice waxy mutants by PCR-RF-SSCP"Theor Appl Genet. (In press). (2003)