2003 Fiscal Year Annual Research Report
イネ胚乳アミロペクチンの分枝構造の遺伝的変換に関する基礎的研究
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14206003
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| Research Institution | Kyushu University |
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Principal Investigator |
佐藤 光 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (70128031)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊丸 敏博 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (00284555)
竹田 靖史 鹿児島大学, 農学部, 教授 (40041644)
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| Keywords | イネ / 胚乳澱粉 / アミロペクチン / 枝作り酵素 / 澱粉ホスホリラーゼ / 可溶性澱粉合成酵素 / 突然変異 / 成分育種 |
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| Research Abstract |
本年度は、以下の点について研究を行い、当初に予定した成果を得た。
1)澱粉枝作り酵素-I(BEI)欠損変異体の特性解析
BEI欠損変異体澱粉はDP13-24及びDP37以上のアミロペクチン分枝鎖が減少することから、BEIはB1及びB3鎖の形成に関与すると考えられる。BEI欠損澱粉は糊化開始温度が野生型より5℃以上低く、BEIIbの結果同様、アミロペクチン構造が澱粉の理化学的特性に重要な役割を果たすことが示された。
2)アミロペクチン変異体澱粉の糖質化学的評価
澱粉ホスホリラーゼ(SPH)変異体澱粉では、DP12以下のアミロペクチン分枝鎖が増加し、DP13-24が減少したことから、SPHは澱粉生合成とともに、アミロペクチン分枝構造の形成にも関与することが明らかとなった。
3)変異体澱粉粒の微細構造解析
sug2変異体胚乳中心部では、イソアミラーゼ変異体(sug1)に見られる複粒澱粉を持たない平板状の構造が認められた。ADP-グルコースピロホスホリラーゼSS欠損変異体(shr2)澱粉では、少数の複粒澱粉とともにオオムギ型の単粒型の小型澱粉粒が多数認められた。変異体心白部分ではアミラーゼによる消化痕が認められ、心白の形成は澱粉の分解によることが示唆された。
4)可溶性澱粉合成酵素(SSS)に関する変異体の探索
登熟種子のNative-PAGE/CBB染色及び活性染色分析を行い、低SSSI変異等、イネ胚乳で認められる3種のSSSに関わる幾つかの変異体を得た。また、印度型品種IR36では、SSSI活性が著しく低下していた。
5)2重劣性系統の作製及びflo2遺伝子のRFLPマッピング
SPH/GBSSやBEI/BEIIa二重欠損変異体など、多くの2重変異体を作製できた。印度型品種Kasalathとflo2遺伝子標識系統とのF1植物を養成し、RFLPマッピングに充分量のF2種子を得た。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K.-S.Wong (他5名): "Structures and properties of amylopectin and phytoglycogen in the endosperm from sugary-1 mutants of rice"Journal of Cereal Science. 37. 139-149 (2003)
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[Publications] H.Satoh (他6名): "Isolation and characterization of starch mutants in rice"J.Appl.Glycosci.. 50. 225-230 (2003)
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[Publications] Y.Nakamura (他5名): "Engineering of amylopectin biosynthesis in rice endosperm"J.Appl.Glycosci.. 50. 197-200 (2003)
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[Publications] H.Satoh (他9名): "Starch branching enzyme I-deficient mutation specifically affects the structure and properties of starch in rice endosperm"Plant Physiol.. 133. 1111-1211 (2003)
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[Publications] Pa Pa Aung (他3名): "The amylopectin chains length distribution of opaque endosperm type in Myanmar local rice cultivar"Rice Genet.Newsl.. 20(印刷中). (2004)
