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2002 Fiscal Year Annual Research Report

寒冷湿潤気候適応ノントキシック・エンドファイト系統の探策と実用化技術開発

Research Project

Project/Area Number 14206031
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (A)

Research InstitutionIwate University

Principal Investigator

雑賀 優  岩手大学, 農学部, 教授 (10183360)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 井上 達志  宮城県農業短期大学, 講師 (20264351)
中嶋 博  北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (40001474)
小林 晴男  岩手大学, 農学部, 教授 (60003779)
山下 雅幸  静岡大学, 農学部, 助教授 (30252167)
佐々木 亨  飼料作物研究所, 主任研究員
Keywordsエンドファイト / ペレニアルライグラス / トールフェスク / 共生関係 / アルカロイド / 国際研究者交流 / ニュージーランド
Research Abstract

本年度は、北海道、東北、関東、東海、北陸の各地域の路傍からペレニアルライグラス、イタリアンライグラス、トールフェスクの個体を収集し、エンドファイト感染の有無を検定した。北陸と東海地方のライグラス自生集団のエンドファイト感染率はいずれもほぼ100%に近い高い値を示した。関東地方の栃木県、茨城県、群馬県の自生イタリアンライグラス集団のエンドファイト感染率は多くの集団で50%以上の高い値を示した。東北地方での地域的な偏りは小さく、ペレニアルライグラスでは25集団中3集団、トールフェスクでは26集団中6集団で感染個体が発見された。感染が確認された牧草個体について、種子中のErgovalineを分析したところ、トールフェスクでは717-4433ppbの大きな変化が認められた。現在、ペレニアルライグラスのErgovalineとLolitremBを分析中である。
エンドファイト感染個体と非感染個体を免疫化学的に簡易に見分けるためのイムノブロットキットの応用研究を行った結果、感染、非感染個体の識別は可能であるが、検定法についてさらに改善の必要性があり、今後検討する予定である。
エンドファイト感染個体の無機成分吸収特性を調べる目的で、水耕栽培とポット試験を行った結果水耕栽培ではエンドファイト感染個体は草丈が高く、水分含有率が低かった。Scion Imageによる画像解析で根の成長漁の評価を行ったところ1次根と2次根の量が多い結果が得られ、ポット試験の結果では感染個体は茎数、葉緑素含量、生産性が高く、要水量が低かった。エコタイプ間、リン水準間、土壌の種類間にも顕著な差が見られた。
エンドファイト毒性発現閾値の決定、Ergovalineによる体温上昇作用の検出法、LolitremBの毒性発現機構解明のため、エンドファイト感染、非感染牧草種子を供試してマウスによる試験を行ったところ、顕著な神経症状は発現しなかったが、体温上昇は認められており、確認試験を継続中である。
イタリアンライグラスに感染するエンドファイト系統は特異な性質を持つことから、収集した自生集団についてのエンドファイトの分離と同定を、既報のマイクロサテライトマーカーを用いて行った。その結果、3集団からNeotyphodium属のゲノムに由来すると見られる増幅産物が数株から見い出された。これらは、ペレニアルライグラス及びトールフェスクのものとは異なっていた。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Saiga, S., Y.Kodama, H.Takahashi, M.Tsuiki: "Endophyte Removal by Fungicides from Ramets of Perennial Ryegrass and Tall Fescue"Grassland Science. 48・6. 504-509 (2003)

  • [Publications] 菅原幸哉, 井上達志, 雑賀優, 中嶋博, 島貫忠幸, 榎本 敬他: "マイクロサテライトマーカーを用いたPCRによるNeotyphodiumエンドファイトの検出と識別"日本植物病理学会報. 68・2. 193 (2002)

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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