2003 Fiscal Year Annual Research Report
小児2型糖尿病の危険因子としての学童肥満に関する前向きコホート研究
Project/Area Number |
14207020
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
田嶼 尚子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (70112836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 理明 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (20343535)
松島 雅人 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (50246443)
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Keywords | 小児 / 肥満 / 疫学調査 / アディポネクチン / レプチン / 総コレステロール / 体脂肪率 |
Research Abstract |
成人では生活習慣病である肥満や糖尿病に関する研究が多数みられるが,その素地となりうる学童肥満の疫学調査や病態研究は稀である。そこで本研究では、埼玉県伊奈町の小学4年生ならびに中学1年生全員のうち同意が得られた児童を対象に採血を含めた疫学調査を実施し、肥満ならびに関連マーカーを測定し検討した。 平成14年度は、小学校4年生315名を対象とした。症例の把握率は対象人口の95%以上と推定される。身長、体重、ウエストヒップ比、体脂肪率、皮下脂肪厚の測定ならびに、本人及び保護者に、家族歴、両親の身長、体重、出生時体重、および生活習慣(運動、食習慣、睡眠など)を聴取した。血液検査に関しては、血清総コレステロール値、中性脂肪、血漿ブドウ糖濃度、グリコヘモグロビン(HbA1c)値、インスリン値、アディポネクチン値、レプチン値、およびTNF-αを測定した。平成15年度は、小学校4年生353名、さらに中学1年生291名を対象とし、平成14年度と同様の調査を施行し、高感度CRPを追加した。現在、データの収集と検体の測定ならびに解析を行っている。 本研究では肥満を性年齢別理想体重120%以上と定義した。肥満の有病率は、平成14年度は14.9%、平成15年は12.7%であった。平成14年度のデータを解析したところ、アディポネクチン値(μg/ml)の中央値(25-75%値)は、非肥満男児9.7(7.2-12.0)、肥満男児7.6(5.6-10.2)、非肥満女児9.6(7.5-11.9)、肥満女児8.3(5.8-8.7)、といずれも肥満児で優位に低かった。同様にレプチン値(ng/dl)を比較したところ、非肥満男児2.8(2.1-5.0)、肥満男児10.6(8.3-14.9)、非肥満女児4.1(3.2-6.2)、肥満女児13.0(10.9-18.5)といずれも肥満児の値が有意に高かった。
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