2004 Fiscal Year Annual Research Report
Tissue engineeringにより作られたハニカム構造を持つ人工歯根膜
Project/Area Number |
14207093
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
井上 孝 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (20125008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安彦 善裕 北海道医療大学, 歯学部, 助教授 (90260819)
吉成 正雄 東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (10085839)
阿部 伸一 東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (40256300)
田崎 雅和 東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (40155065)
山田 了 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (20103351)
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Keywords | 人工歯根膜 / tissue engineering / ハニカム構造 / Scaffold / プラズマ表面改質装置 / Fibronectin / Sinvastatin / セラミックス |
Research Abstract |
Scaffoldへ骨芽細胞を早期に接着・増殖させ分化を促す環境を作り出すことは、Tissue Engineeringによる骨再生を成功させるための重要な因子の一つである。本年度は、各種Scaffold表面を低温プラズマ法で修飾し、生体反応に及ぼす表面性状の影響を調査した。低温プラズマ法は電離によって二次的に生じたラジカルなどの活性種を利用する表面処理法であり、本法により生理活性物質、薬剤の固定、細胞の初期接着や増殖の促進など生体材料としての応用範囲は広い。具体的には、備品として購入したプラズマ表面改質装置(VEP-1000,日本真空)を用いて、酸素プラズマ処理によるチタン表面のb-FGFの固定(国分)、有機質薄膜hexamethyldisiloxane(HMDSO)を施した後の酸素プラズマ、窒素プラズマ処理により、濡れ性の改善および各種官能基の導入し、接着性タンパク質fibronectinの固定化を達成した(Biomater 25,J Oral Tissue Engin 1)。また、BMP-2の産生を促進すると言われる薬剤simvastatinの固定化にも成功した(JDR投稿中)。さらに、酸素プラズマ処理の条件を変化させることにより、接触角がほぼゼロ度の超親水性から100度以上の疎水性まで表面濡れ性を制御することが可能であり、各種細胞の接着・増殖・分化に及ぼす表面エネルギー(濡れ性)の影響を検討した(JBMR投稿準備中)。 Tissue Engineeringを成功に導くにはScaffoldの形状、すなわち気孔径、気孔率の制御も重要である。我々は、形態維持のための強度と弾性を持ち、コラーゲンなどのECMを保持できる骨組み材料として、セラミック(カーボン、HA)発泡体(フォーム)の利用を考え、血管、神経が侵入できるサイズである200μm以上の気孔径を有するカーボンフォーム内部にプラズマ重合と親水性処理を施し、培養方法を変化させて骨芽細胞様細胞(RBM)を培養し、それらの細胞動態について検討した(Biomedi Res 24)。また、焼結チタン多孔体への細胞動態についても検討した(投稿中)。
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Research Products
(10 results)