2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14207103
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
服巻 保幸 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (90128083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩城 明子 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (30253454)
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Keywords | 統合失調症(精神分裂病) / 罹患同胞対解析 / 関連解析 / グルタミン酸受容体 / 連鎖不平衡 / 多型 / 覚醒剤 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
1.罹患同胞対解析から関連解析へ:既に施行した全ゲノム罹患同胞対解析の結果と、諸外国からの報告を考慮し、再現性の高い5q33.1領域について40個の候補遺伝子を選定した。連鎖不平衡解析に基づく関連解析を行い、3つの遺伝子について関連を認めた。 2.ローカスワイド関連解析:グルタミン酸受容体およびグルタミン酸トランスポーター遺伝子群の系統的な関連解析を行っている。本年度は、グルタミン酸受容体遺伝子群のなかでGRIA2,GRIK4,GRIK5,GRM4,GRM5の全領域にわたり、連鎖不平衡を考慮して選択したSNPを用いて関連解析を行った。GRM5において罹患群と対照群間で特定のハプロタイプにおいて関連が認められた。またグルタミン酸トランスポーター遺伝子であるSLC1A2およびSLC1A3についても関連解析を行い、SLC1A2の特定のハプロタイプにおいて関連を認めた。 なお昨年度疾患との関連を発表したGRM3について、コーカシア人および中国人集団において関連再現の論文が発表された。 3.ゲノムワイド関連解析:約2万5千個のマイクロサテライトマーカーにつき、関連解析を行っており、現在6,667個のマーカーによる解析が終了し、819個において有意差を認めている。 4.疾患モデルラットの解析:NMDA型グルタミン酸受容体アンタゴニストであるPCP投与ラットの大脳の5部位から、マイクロアレイを用いて発現変化を来す遺伝子を選択し、定量的PCRにより10個遺伝子を同定した。現在関連解析を実施中である。 5.変異マウスによる機能解析:先に関連が認められたGRIA4についてノックアウトマウスを単離し、電気生理的解析を行うと共に、行動解析のためにバッククロスを行っている。一方GRM3のノックアウトマウスについてはキメラマウスを得ているが、まだノックアウトマウスは得られていない。
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Research Products
(7 results)