2004 Fiscal Year Annual Research Report
住まいと健康-特に化学物質過敏症-に関する総合的研究
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14208009
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| Research Institution | Yokohama National University |
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Principal Investigator |
中井 里史 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助教授 (70217644)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
益永 茂樹 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (50282950)
柳沢 幸雄 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (30313042)
坂部 貢 北里大学, 薬学部, 教授 (70162302)
鈴木 大隆 北海道立北方建築総合研究所, 環境科学部居住環境科, 科長
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| Keywords | 化学物質過敏症 / 室内環境 / 曝露評価 / VOC / アルデヒド / 簡易測定器 |
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| Research Abstract |
ここ数年室内環境による健康影響に対して、特に化学物質過敏症(以下、MCSと略記)に関する関心が高まってきていることから、住まいの環境の現状を把握し、そこに住む人への健康影響を調べることを目的としている。MCS患者を対象とした個人曝露量および室内環境測定、多数の家屋を対象とした室内環境測定、の異なる二つの側面から総合的な研究を実施し、それぞれの結果を利用することで、因果関係の立証というよりも、十分に科学的根拠をもった因果関係に関する仮説を提言することとしている。
平成16年度は、伊豆市にある化学物質過敏症療養住宅において、室内外の濃度測定(VOC、アルデヒド)および自覚症状等の調査を開始した。入居が始まったばかりであり、ベースライン調査の域をでないが、室内濃度は新築時であっても十分低いものであり、また症状等も改善の兆しが認められている。
また一般家屋の新築時からの濃度推移を把握すること、さらには居住者の総曝露量を把握することなどを目的として、北海道内で新築の一般住宅を対象とし今後も濃度測定を継続することを前提として、夏期と冬期の2回、室内外濃度測定を行った。昨年度までは、種々の要因を排除するために同一工法で建てられた同一住宅メーカーの家を継続して測定してきて、ホルムアルデヒド濃度は季節変動が認められるが、経年的に濃度が減少するといった傾向は見いだせなかった、VOCは物質によって挙動が異なることをみいだした。今年度からは得られた結果を一般化するために、メーカーや工法などにこだわらず新たに対象家庭を設け、別途追跡調査を開始している。
調査で使用する簡易測定器自身の検討・評価も行ってきた。拡散型サンプラーの捕集速度を拡散面積や拡散長などから理論的に求めることができる、つまり捕集速度が不明な物質(特にVOC)に関しても特に実験により捕集速度を求めなくても利用可能となることをみいだした。
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