2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14208015
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Research Institution | Shizuoka Univ. |
Principal Investigator |
大島 純 静岡大学, 総合情報処理センター, 助教授 (70281722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村山 功 静岡大学, 教育学部, 教授 (40210067)
稲垣 成哲 神戸大学, 発達科学部, 教授 (70176387)
中山 迅 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (90237470)
山口 悦司 宮崎大学, 教育文化学部, 助教授 (00324898)
加藤 浩 メディア教育開発センター, 助教授 (80332146)
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Keywords | 授業研究 / 教師教育 / 実践研究 / デザイン研究 / 知識構築 |
Research Abstract |
本研究の目的は,授業研究(Lesson Study)という日本独自の教師教育システムを国際的に拡張することで,参加する国の教師教育のレベルの向上を目指すとともに,その国際性がわが国の教師の資質の向上へどのような影響を及ぼすかを検討しつつ,国際授業研究コミュニティを構築することであった.この目的は国内の研究,そして国際共同という二つの活動を通して実現された.国内の研究活動としては,協力小学校,教育センターなどの実践コミュニティと学習研究者のコミュニティの,教育実践に関する文化的価値の位置づけのずれを踏まえたうえで,お互いのコミュニティからさらに超越する実践研究コミュニティを構築することを目指した活動システムを構築することができた.現在その実践研究方法論として注目されている「デザイン研究(design study)」アプローチを採用することで,これまでの国内の授業研究の実践活動と著者らの考えるデザイン研究の実践との際を明らかにするとともに,その違いを踏まえて行った実践を国際的な学会やコミュニティで広く啓蒙することができた.さらに,国際的な拡張の活動では,「知識構築としての学び(Learning as Knowledge Building)」という教育哲学に基づいて実践研究を長期間にわたって展開している国際研究プロジェクトに,デザイン研究アプローチをベースとした授業研究の日本モデルを提示し,その立案,実践,評価のサイクルをスタンダードとして,国際的な会合でミーティングを重ねることにより,より各国の実情に沿った実践のあり方をマルチメディア・データベースという形で共有するサイトを構築した.そうした活動に参加したわが国の教師は自分の教育実践をより哲我的なレベルから振り返る機会を得ることで,自分の学びに関する認識論的な見解を変革し,ひいてはそれが教授学的知識(教師の最も重要な専門性のひとつ)の発達を導き出すことがわかった.
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Research Products
(7 results)
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[Book] 学習科学2004
Author(s)
波多野誼余夫, 大浦容子, 大島純
Total Pages
194
Publisher
放送大学教育振興会
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より