2002 Fiscal Year Annual Research Report
情報ネットワークを利用した総合学習のための広域映像配信システムの共同開発と評価
Project/Area Number |
14208016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菅井 勝雄 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (40000294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森川 治 独立行政法人産業技術総合研究所, 人間福祉医工学研究部門, 主任研究員(研究職)
西端 律子 大阪大学, 人間科学研究科, 助手 (20249816)
前迫 孝憲 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (00114893)
伊原 和夫 先進的教育情報環境整備推進協議会, 研究部門, 研究員(研究職)
吉冨 友恭 独立行政法人土木研究所, 自然共生研究センター, 特別研究員(研究職)
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Keywords | 情報ネットワーク / 総合的な学習の時間 / デジタルコンテンツ / デジタル教材 / 学習環境 / ICTネットワーク / 生態学的アプローチ |
Research Abstract |
今年度はまず、教育工学と生態学の倫理的検討を行った。具体的には、情報通信技術(ICT)のネットワーク化による学習環境に広がりに対して、樹木型ヒエラルヒー、ネスト型ヒエラルヒーなどの生態学的アプローチが必要なことを明らかにした。また、ブロンフェンブレンナーによる「人間発達の生態学モデル」を、子どもを中心にした学習環境の広がりとして理論展開を行った。 次に、上記生態学的モデルの応用例として、Web上で算数科教育法を行う教材を開発した。これは近年の教科教育内容の扱いの弾力化、子どもの学習歴と習得レベルの多様化、子どもの学習権の保障、保護者への説明責任等により、学校教員に求められる資質が大きく変化してきている背景によるものである。協働作業、情報通信機器の活用、プレゼンテーションという能力の育成を図るものである。 また、理論の実践としてプロジェクト「みらべる」を立ち上げた。プロジェクト「みらべる」は、「広域の学校で共有・利用できる、総合学習のためのデジタル学習教材を提供すること」を目的とし、教材作成に関心を有する学生を中心に複数の機関の連携によって成り立っているものである。プロジェクト「みらべる」は、(1)デジタル学習教材作成プロジェクト (2)デジタル学習教材作成ワークショッププロジェクト (3)教材提供支援システム開発プロジェクトの各小プロジェクトに分かれ、活動を行った。発足当初から各機関の連携の姿を、実践を通して探った。最終的に、活動の中心となった学生が各々の機関から何を学び、どのような活動を行ったかについて記述し、各機関の連携のあり方を検討した。
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[Publications] 菅井勝雄, 西端律子, 松河秀哉, 黒田泰史: "ICTネットワークによる学習環境の広がりをめぐって-理論的検討-"日本教育工学会第18回大会講演論文集. 539-540 (2002)
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[Publications] 黒田泰史, 高橋一夫, 菅井勝雄: "Webを利用した算数科教育法のあり方"日本教育工学会第18回大会講演論文集. 619-620 (2002)
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[Publications] 今井亜湖, 前迫孝憲, 吉富友恭, 伊原和夫他6名: "デジタル学習教材提供プロジェクトのデザイン"日本教育工学会第18回大会講演論文集. 57-60 (2002)
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[Publications] 松下幸司, 今井亜湖, 前迫孝憲, 埴岡靖司, 吉冨友恭: "動画像デジタルコンテンツが児童の学習活動に与える効果に関する一研究 -小学校4年生における河川をテーマにした[総合学習]実践を素材として-"日本教育工学会誌. 26suppl.. 187-192 (2002)
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[Publications] 吉冨友恭, 埴岡靖司, 今井亜湖, 松下幸司, 前迫孝憲: "河川生態系に対する児童の意識調査に基づいた環境学習カリキュラムの構築"教育システム情報学会誌. 19(4). 267-271 (2002)
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[Publications] 吉冨友恭: "出水中の川の状況を映像で再現する フィールドで捉えにくい現象の映像体験と子どもたち"月刊ミュゼ. 56. 15-17 (2003)