2004 Fiscal Year Annual Research Report
非局所エネルギー輸送と渦の制御による流体力学的不安定性の抑制
Project/Area Number |
14208048
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
畦地 宏 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 教授 (90135666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重森 啓介 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助手 (50335395)
白神 宏之 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助教授 (90183839)
中井 光男 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助教授 (70201663)
西原 功修 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 教授 (40107131)
長友 英夫 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助手 (10283813)
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Keywords | 流体力学不安定性 / 非局所エネルギー輸送 / 高空間分解X線イメージング / レーザー核融合 / 二重アブレーション |
Research Abstract |
多波長レーザー照射による流体不安定性の抑制 昨年度までの研究において,高原子番号の物質をドープしたターゲットでは,通常の電子熱伝導によるアブレーションに加えて,X線による二重アブレーション構造が形成され,レイリーティラー不安定性の抑制に極めて有効であったことを理論的・実験的に明らかにした.本年度はその結果がPnysical Review Letters誌を始め,多数の主要な論文誌た掲載された. 本年度はもう一つの抑制手法として著者らが提案している多波長レーザー照射の研究を行った.これは,ターゲットを加速するのに必要な圧力を発生させるための短波長レーザーと,非局所電子を発生させる長波長レーザーを同時に照射し,圧力の発生用のレイリーテイラー不安定性を抑制することとを同時に実現するものである.圧力発生用0.35ミクロンレーザーと非局所電子発生用の0.53ミクロンあるいは1.05ミクロンレーザーを同時照射し,不安定性の成長をX線バックライト法により観測した結果,多波長レーザー照射の場合に,不安定性の成長率が大きく低下することを発見した.この結果は本年度の国際原子力機関の主催する核融合エネルギー国際会議において報告した.今後データーの解析を高精度化するとともに,主要論文誌に報告する予定である. また不安定性の抑制には,望ましくない密度低下が伴うことが予想されるが,本研究では,著しい密度低下を,引き起こすことなく不安定性の抑制が可能であることを示した.
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Research Products
(6 results)