2005 Fiscal Year Annual Research Report
マングローブ天然林の炭素固定機能および有機物分解機能の評価
Project/Area Number |
14255011
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
田淵 隆一 独立行政法人森林総合研究所, 多摩森林科学園, グループ長 (30343784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
持田 幸良 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (60133047)
藤本 潔 南山大学, 総合政策学部, 教授 (50329752)
平出 政和 独立行政法人森林総合研究所, きのこ・微生物研究領域, 主任研究官 (20353823)
小野 賢二 独立行政法人森林総合研究所, 立地環境研究領域, 研究員 (30353634)
平田 泰雅 独立行政法人森林総合研究所, 四国支所, グループ長 (50353826)
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Keywords | マングローブ林 / 炭素蓄積量 / 炭素蓄積速度 / 森林タイプ分類 / 林型別泥炭堆積 / リター分解過程 / 森林タイプ別マッピング / 炭素蓄積面的評価 |
Research Abstract |
植物社会学的調査結果から、ポンペイ島マングローブはI.Rhizophora stylosa群落、II.Sonneratia alba群落、III.Rhizophora apiculata・Bruguiera gymnorrhiza群落の3群落タイプに大別された。III型のうちXylocarpus granatumを伴う群落はもっとも分布面積が大きい。 同島マングローブ林の地上部炭素蓄積量(単位:ton C/ha)および蓄積速度(単位:ton C/ha/yr)は、湾内エスチュアリに成立した林分、海岸サンゴ礁に成立したRhizophora優占林分、および先駆性の高いSonneratia alba林分のそれぞれで、296.2と1.76、223.7と3.06、および164.1と0.84と推定できた。 サンゴ礁型マングローブ林の年間リター生産量は15ton/haであり、55%が葉、34%が生殖器官、11%が樹皮、小枝などその他器官であった。林床有機物量は海側で0.51ton/ha、陸側で0.76ton/haであったが、潮汐による流失や高い生物活性によりリター消失速度が高いため林床有機物の炭素貯留量は非常に低く、炭素貯留機能はほとんどマングローブ泥炭によることが明らかにできた。 試験区における木材腐朽菌の優占種であるFomes fomentariusは、他に認められた菌類と比較して、耐高温性等に優っており、またラッカーゼ活性が比較的強いことを明らかにした。腐朽試験により、R.apiculata枯死材の重量減少率の推定を得た。R.apiculata林内における枯死材量は11.0t/haで定常状態に達しており、年間供給量と等しい1.2t/haの木材が分解されていると推定した。 高分解能衛星データを用いてマングローブ林域に対して種組成によるゾーニングを行い、地上部現存量を推定してマッピングした。
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Research Products
(3 results)