2004 Fiscal Year Annual Research Report
タイ国チェンイ県地域住民コホートによる新興再興感染症の分子遺伝疫学的調査研究
Project/Area Number |
14256006
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
丸井 英二 順天堂大学, 医学部, 教授 (30111545)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 裕 順天堂大学, 医学部, 教授 (30010094)
宮平 靖 順天堂大学, 医学部, 講師 (40265781)
森 亨 (財)結核予防会結核研究所, 所長
野内 英樹 (財)結核予防会結核研究所, 主任研究員
高木 廣文 新潟大学, 医学部, 教授 (80150655)
|
Keywords | 住民コホート / 結核 / サーベイランス / 出生記録 / 地理情報システム / 家族内感染 / データベース |
Research Abstract |
タイ国チェンライ県、その中のメチャン郡において立ち上げた地域住民コホートデータベースを利用し、エイズ・結核等を中心とした新興再興感染症の発症・予後について以下の3つのテーマに関して進捗を得た。 1.住民コホートデータベースによる疾病発生調査及び情報精度向上 1)メチャン郡において、これまで本研究で各保健所のWINTHOを活用して構築した郡住民保健コホートデータベースと郡病院疾病データベースを統合し、郡住民の公的医療施設での受療を調査できるデータベースシステムを開始した。これを活用し結核等の疾患罹患率推定を進めている。本システムで把握される結核患者数は全県結核データベースよりも多いことが明らかになり、情報精度向上のためその要因を検討中である。 2)郡保健局に提出される出生記録情報のコホートデータベースへの統合を開始した。郡保健局には自宅出産でも記録が残る一方、郡病院での新生児死亡は郡保健局の出生記録には残らない。この両者のデータを比較することにより、将来的に自宅出産頻度,新生児死亡率等の情報が明らかになると期待される。 2.GISシステムによる疾病の発生要因分析 1)チェンライ県のGIS用電子地図データ上で、結核患者の治療完遂率,治癒率,治療中断率,死亡率等の18郡の差違を検討した。全郡で死亡率の低下は見られるが、治療中断率は山間部地域で多いという傾向が明らかになった。今後、土地高度情報を入力した地図を作製し高度要因の関与を検討する予定である。 3.RFLPを利用した結核の分子疫学的研究 1)メチャン郡における感染の様相検討のため現在2002年以降の症例を対象に分析を進めている。 2)家屋内症例の家屋内感染及び遺伝等他要因の関与検討のため、結核データベース解析から当県における同一住所発生例を把握し分析を開始した。
|
Research Products
(1 results)