2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14310032
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
日高 薫 国立歴史民俗博物館, 情報資料研究部, 助教授 (80230944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 万里 神戸市看護大学, 看護学科, 助教授 (60243135)
坂本 満 聖徳大学, 人文学部, 教授 (40000450)
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Keywords | 南蛮 / ポルトガル / キリシタン / 近世絵画 / 東西交流 / 狩野派 / 異国趣味 / 船 |
Research Abstract |
本研究は、16世紀から17世紀における日本と西洋の交流の結果として制作されたいわゆる南蛮屏風の総目録(カタログ・レゾネ)を作成することを目標とし、遺品のリストアップ、調査研究を進め、諸作品の比較検討を行う作業を進行中である。平成14年度は、以下のような手順で研究を行った。 (1)南蛮屏風のリストアップと情報交換 国内外に知られている南蛮屏風のリストアップを行い、現時点で74点(うち一点は焼失)を確認した。それぞれに関して、所蔵先の異動、作品概況、展覧会歴、参考文献などの情報を収集している。 (2)分類に関する検討 分類作業をすすめることによって、南蛮屏風の位置づけを確認していくという研究方針を設定した。リストにあがった作品を、描かれている要素にしたがって幾つかのグループに分類し、比較検討のポイントとなる事項を列挙したチェック表を作成した。 (3)現存する南蛮屏風の作品調査 (2)によって作成したチェック表を用いつつ、現存作品の調査を進行中。本年度調査したのは、アムステルダム国立博物館本、リスボン古美術館本(3点)、リスボン・オリエント基金本、ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館本・大阪城天守閣本、国立歴史民俗博物館本(2点)などである。また、関連する中国製の漆塗屏風2点を調査した。 (4)南蛮屏風の写真資料の収集と整理 各作品の比較検討のため、写真資料の購入、図版を掲載した刊行物の収集を進行中。
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