2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14310032
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
日高 薫 国立歴史民俗博物館, 研究部, 助教授 (80230944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 万里 神戸市看護大学, 看護学科, 助教授 (60243135)
澤田 和人 国立歴史民俗博物館, 研究部, 助手 (80353374)
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Keywords | 南蛮 / ポルトガル / キリシタン / 近世絵画 / 東西交流 / 狩野派 / 異国趣味 / 船 |
Research Abstract |
本研究は、16世紀から17世紀における日本と西洋の交流の結果として制作されたいわゆる南蛮屏風の総目録(カタログ・レゾネ)を作成することを目標とし、遺品のリストアップ、調査研究を進め、諸作品の比較検討を行った。平成16年度の実績は、以下のとおりである。 (1)現存遺品の所在に関する情報交換 前年度に引き続き、現存する南蛮屏風のリストを更新(追加・修正)し、今年度新たに数点の作品の所在を確認した。 (2)南蛮屏風の作品調査 以下の調査を行った。 サントリー美術館本、ピーボディ・エセックス博物館本、ボストン美術館本、デイトン美術館本、クリーブランド美術館本、金沢・本泉本、室生寺本、北方文化博物館、富山・佐藤記念美術館本、西蓮寺本(名古屋市博物館)、福井・大安寺本、神奈川県立歴史博物館本、東京国立博物館本、小林家本(東京国立博物館)、松岡美術館本、京都個人蔵本(2件)、京都個人蔵本、大阪青山歴史文学博物館本本、天理大学附属図書館本、大阪市立美術館本、ギメ美術館本 平成13〜15年度三菱財団人文科学研究助成(「南蛮美術に関する基礎的研究一南蛮屏風を中心として」)による調査と合わせると、現在までに、調査条件に若干の差はあったものの海外所在品も含め62点の調査を実施することができた。未調査の作例の多くは所在がわからないものである。 (3)成果 本研究の最大の成果は、新出資料を含む現存南蛮屏風の総点数と現所蔵者を確認できたことである。遺品の総点数は、現時点で計92点を数えるに至った。これは当初の予想をはるかに上回るものである。これらの屏風の分類に関しては、今なお検討中であるが、現時点では、4グループ50点とそれ以外(あえて分類すれば2グループ)とに分かれると考えている。
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Research Products
(2 results)