2002 Fiscal Year Annual Research Report
臨床心理学の教育訓練カリキュラムにおけるインターンシップの研究
Project/Area Number |
14310053
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
下山 晴彦 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (60167450)
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Keywords | 臨床心理学 / 教育訓練 / カリキュラム / インターンシップ / スクールカウンセリング / スクールカウンセラー / 心理療法 / 専門職 |
Research Abstract |
2002年3月-5月に英国のオックスフォード大学に滞在し、英国における臨床心理学の教育訓練を観察するとともにカリキュラムに関する資料を収集した。また、7月にはアメリカ心理学会の元会長Resnick, R, Jアメリカ心理学会心理療法部門会長Norcross, J, Cを招待し、臨床心理学の専門性に関するシンポジウムおよび研究会を開催した。このように、まず諸外国の臨床心理学の専門教育に関する研究を進めた。それとともに日本の状況については、精神療法誌において「学派を超えた精神療法・心理療法の基礎訓練」という特集を組み、日本における心理療法の指導的立場にある6名の臨床心理士および精神科医に論文を依頼し、日本における教育訓練の課題を検討した。現在日本の臨床心理学の教育訓練カリキュラムにおいては、スクールカウンセラーの教育訓練におけるインターシップのシステムの確立が緊急の課題になっている。そこで、10月にアメリカで開催されたカウンセリングの教育訓練の学会に参加し、アメリカにおけるカウンセラーの教育訓練におけるインターンシップのあり方に関する資料を収集した。そして、それと並行して、日本の学校のスクールカウンセラーを中心に研究会を組織し、インターンシップとしてどのような技能や知識の教育訓練が必要なのかについての基礎研究を始めている。また、英国の教育訓練カリキュラムに関する基礎資料となる文献"What is clinical psychology? 1999 Oxford University Press"を「専門職としての臨床心理士」という題名で翻訳し、2003年4月に東京大学出版会から出版予定となっている。
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