2002 Fiscal Year Annual Research Report
現代日本における社会階層の流動化と再編に関する総合的研究
Project/Area Number |
14310080
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
近藤 博之 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (60135647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 嘉倫 東北大学, 文学研究科, 教授 (90196288)
尾嶋 史章 同志社大学, 文学部, 教授 (30177224)
岩井 八郎 京都大学, 教育学研究科, 助教授 (80184852)
小林 久高 島根大学, 法文学部, 教授 (30215355)
片瀬 一男 東北学院大学, 教養学部, 教授 (30161061)
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Keywords | 社会階層 / 社会移動 / SSM調査 / 社会変動 / 教育と職業 / 回顧的データ |
Research Abstract |
継続研究の初年度として、研究計画全体の方向と役割分担を確認し、以下の3つの課題について協議を進めながら関連する資料の収集を行った。(1)近年の社会変化を踏まえた階層研究の新しい課題の探求、(2)階層と移動に関するデータ収集技法の改善、(3)階層と移動に関するデータ分析の方法的革新。なお、協議の一部は、日本の階層研究に関わる他の科研費グループとも連携をとりながら共同で進めた。 課題(1)については、児童・生徒の学力や教育費の問題など学校制度における近年の顕著な変化と社会階層との関係、若年層の就業行動や意識からみた脱階層志向の現状、労働市場における職業威信構造の長期的な変化について、女子就業に焦点を当てた階層システムの国際比較の可能性、社会関係資本の観点から把握された信頼と階層の連関構造、等々の問題を取り上げ、階層研究全体の流れに位置づけながら各々の意義について検討した。 課題(2)については、回顧的データの収集技法について再検討を行った。また、ISCO等の国際標準職業分類の利用についても検討し、外国の階層研究で用いられている各種の職業的地位指標を資料として収集した。次年度に、これらの検討結果を踏まえて予備的な調査を行う予定である。 課題(3)については、移動表分析における安田指数とログリニア・モデルの適用に関して、初職移動と職歴移動を同時に分析するなど幾つかの実験的な試みを行った。
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