2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14310100
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
船津 衛 東洋大学, 社会学部, 教授 (90047184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 清志 東洋大学, 社会学部, 教授 (50125978)
田中 淳 東洋大学, 社会学部, 教授 (70227122)
小口 孝司 千葉大学, 文学部, 助教授 (70221851)
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Keywords | 自己変容 / 対人サービス / 宗教 / ストレス / 社会的感情 / 本当の自分 / ライフイベント / 感情労働 |
Research Abstract |
本年度は、大学窓口におけるサービスが大学生からどのように見られているかを2回にわたる質問紙調査から検討した。事務改革が行われる前と後とで比較して、事務改革による職員の変容がどのように学生に受け取られているのかを見た。その結果、学生からは大学の窓口対応に関する要望が多く出されていた。部局ごとの比較では、学生課、教務課に比べ、就職課は好意的な評価をされていた。 また、大学窓口を担当する職員自身がどのように自分自身や窓口業務などを捉えているのか、さらに事務改革によってそうした捉え方に変化が生じてきているのかを、事務改革前後の職員への二度にわたる質問紙調査によって探った。その結果、部署によりそうした捉え方が大きく異なることが明らかになり、事務改革の前後でもその影響は部署によって異なっていた。さらに窓口サービスをどのように見るかによって、精神的健康度が大きく異なることが示された。 また、宗教的活動と自己変容および精神的健康の関係を探るために260名の霊友会会員に対して質問紙調査を実施した。この質問紙には一般健康質問票(GHQ)の他、世界観や統制の所在を測定するための心理尺度、宗教活動の様相を捉えるための質問項目などが含まれていた。予備的分析の結果、精神的健康は年齢・生活水準、および目標に関する信念と関連すること、また、回答者は全般的に「統制群」と比較して世界が意味ある、善なる場所であると考える傾向があることが示された。こうした結果は、宗教活動を実行することが目標達成に役立つとする信念が日常生活におけるさまざまな「善」(許しや感謝など)を実行する動機を高め、これがもとの信念を強化するという過程が存在すること、また、こうした過程がさまざまな個人的および対人的問題の解決を通じて精神的健康に影響を及ぼす可能性があることを示唆している。
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