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2003 Fiscal Year Annual Research Report

包括的精神保健ケアシステムにおけるリカヴァリモデルの評価研究

Research Project

Project/Area Number 14310108
Research InstitutionJapan Women's University

Principal Investigator

木村 真理子  日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (00266462)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 牧野田 惠美子  日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (90209411)
野中 猛  日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (10340275)
Keywordsリカヴァリ / 精神保健福祉 / コンシューマー / 精神保健福祉サービス / 政策立案過程 / 当事者の関与
Research Abstract

平成15年度は、1)2003年5月から6月:2003年1月から3月にかけて全国7箇所の当事者グループに所属する当事者50名の協力を得てグループインタビューを実施し、収集したデータを分析した。2)2003年9月リカヴァリワークショップ:帯広、東京、長崎で実施。ウィスコンシン州デーン郡から、当事者、政策担当者を招き、同郡の精神保健サービスにリカヴァリヴィジョンを統合した経過、またサービスの変化、評価の方法、利用者に与えた影響を聞き、日本の当事者および専門職との意見交換を行った。ワークショップには、研究に参加している日本の当事者も自らの体験をもとに報告した。
1)の結果、「リカヴァリに必要な要素は欧米と日本ではまったく一致している」との結論を得た。日本における課題は、第1にリカヴァリ指向のシステムに精神保健政策とサービスを転換させる政策的決意の弱さ、第2に当事者を育て、知識と技術、財源を提供することに対する合意の弱さ(当事者の折衝力や経験を生かす技術の不足)、第3に専門職による代弁や環境調整活動などの促進があろう。
2)の分析より特定されたリカヴァリに必要な要素は、(1)進歩や変化には、自分のほかにひとりでも自分のことを信じ励ましてくれる人の存在が有益である。(2)過去を清算・決着し、先に進む決意は新たな展望を開く始まりとなる。3自分の人生に責任をもち、使っている制度やサービスを自分流に活用することによって統制力をもつことができる。そして、(4)自らを力づける関係を専門職、支援者とつくり、望ましい治療やサービスのあり方を確認してゆく。これらの要素は,直線的に進むというよりもむしろ,試行錯誤を繰り返して進化する。
現在の精神保健システムをリカヴァリ指向に転換し,開発する過程には,当事者、専門職、システム管理者の三者が共通合意を求めてゆくことが必要とされる。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 木村真理子: "リカヴァリを促進する精神保健システム"精神保健福祉. 56. 306-314 (2003)

  • [Publications] 木村真理子: "リカヴァリを志向する精神保健福祉システム:当事者活動の拡大にむけてその1"精神科看護. 31. 48-52 (2004)

  • [Publications] 木村真理子: "リカヴァリを志向する精神保健福祉システム その2"精神科看護. 32(近刊). (2004)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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