2004 Fiscal Year Annual Research Report
近代化過程における産業・労働政策と教育政策の整合・葛藤に関する比較社会学的研究
Project/Area Number |
14310115
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
広田 照幸 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (10208887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚原 修一 国立教育政策研究所, 高等教育研究部, 総括研究官 (00155334)
濱名 篤 関西国際大学, 人間学部, 教授 (90198812)
吉田 文 メディア教育開発センター, 教授 (10221475)
矢野 眞和 東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (30016521)
EARL Kinmonth 大正大学, 人間学部, 教授 (70317642)
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Keywords | 近代化 / 教育政策 / 産業・労働政策 / 科学技術・学術政策 / 教育システム / 経済システム / 比較・歴史 / 葛藤・不整合 |
Research Abstract |
最終年度である今年度は,2年間で当該研究テーマに関する先行研究をもとにして重ねた議論,外部からの研究者を招聘して実施してきた研究会やワークショップを通じて得られた知見をベースにして,3ヵ年度の総括としての成果報告書を作成することとした.成果報告書の作成に向けて,各人の研究成果を取りまとめるための研究会を定期的に開催するとともに,2年度目に実施したアジアにおける産業発展やそのなかでの教育政策の変動について理解を一層深めることを目的として,中国,韓国の訪問調査を実施した。 第1に、産業・労働政策と教育政策の整合・葛藤という本研究を包括するテーマの遂行にあたっては,日本の近代化過程を対象にして研究をすすめた者と,近代化途上にあるアジアを対象にグローバル化との関わりで研究をすすめた者と,大きく2つのグループに分けることができる.最終年度の成果報告書には,各人がそれぞれのテーマで論文を執筆することとした.その進捗状況を発表し,議論を重ねるための研究会を定期的に開催した. 第2に、急速な近代化=産業化,それにともなう高等教育需要の拡大を経験している中国,韓国は,他方で,アメリカ,イギリスなどの英語圏が主導するグローバル化の波に巻き込まれていることは過去2年間における研究会で明らかになってきた。そこで,英語圏の大学の進出は,中国,韓国において,どのように高等教育の需要を満たしているのか,それは,産業・労働政策からみたときにどの程度整合的に機能しているのか否かに関して,中国,韓国の高等教育機関の訪問調査を実施することによって,その実態を検討した. 第3に,定期的に開催した研究会での発表にもとづいて執筆された各人の論文,中国や韓国の高等教育機関の訪問調査で得られた知見,これまで外部から研究者を招聘して実施した研究会の記録などをあわせて,研究成果報告書としてとりまとめた.
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