2002 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚言語障害児のリテラシーを高めるコミュニカティブアプローチの研究と教材開発
Project/Area Number |
14310144
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The National Institute of Special Education |
Principal Investigator |
宍戸 和成 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 研究部長 (40332168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 正幸 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 研究室長 (50222021)
横尾 俊 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 研究員 (90300714)
小田 侯朗 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 研究室長 (30158828)
牧野 泰美 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 主任研究官 (80249945)
松村 勘由 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 研究室長 (30280572)
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Keywords | リテラシー / 聴覚障害 / 言語障害 / 言語活動 / 授業分析 |
Research Abstract |
本研究は、近年特に重要性を増してきた聴覚言語障害児の読み書き能力(リテラシー)に焦点を当て、多様なコミュニケーション活動を複合させたリテラシー向上支援のための方法の検討とそれにかかわる教材の開発作成を目的としている。今年度は次に示す方法でプログラム及び教材開発のための資料収集等を行った。 ○国内の聾学校等を訪問し、授業を参観するなどして、聴覚障害児や言語障害児に対する読み書き指導の現状把握のための資料収集を行った。また、新たな言語習得アプローチに関する指導理論についての資料収集を行うとともに、聴覚言語障害児のリテラシー向上に生かすためのアプローチの方法、教材のあり方等について検討を進めた。その結果、以下のような知見が得られた。 ○全日本聾教育研究大会や全難言協全国大会での資料収集とともに、多くの聾学校等を訪問し、実際に読み書き指導の現状を把握することができた。幼児期における言語活動の活発化を図るため、聴覚口話にとどまわず、手話も用いた実践が進められており、小学部段階でのリテラシー獲得にどのように結びつけるかに苦労している現状を把握することができた。また、小学校や聾学校で新たに使用されている国語科教科書をもとに指導内容の系統性、子どもの興味・関心に応じた表現の工夫、絶対評価のあり方等について、最近の動向とその課題が明らかになるとともに、教材作成の視点を検討するととができた。さらに、小学校国語教科書に対応した手話ビデオの作成と活用実践にかかわる研究会に参加し、課題等について協議した。 ○海外調査を予定していたが、国際情勢の変化に鑑み、本年度は実施せず国内での資料収集に努め、特に教材作成のために必要な機器の検討及び整備を重点的に実施することができた。
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