2002 Fiscal Year Annual Research Report
帝国統治システムの移転とアジア・欧米関係に関する研究
Project/Area Number |
14310182
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
渡辺 昭一 東北学院大学, 文学部, 教授 (70182920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋田 茂 大阪外国語大学, 外国語学部, 助教授 (10175789)
横井 勝彦 明治大学, 商学部, 教授 (10201849)
木畑 洋一 東北学院大学, 総合文化研究科, 教授 (10012501)
森脇 龍 東北学院大学, 文学部, 教授 (70137579)
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Keywords | 帝国統治システム / ヘゲモニー / イギリス帝国 / アメリカのアジア政策 / 戦後世界 / 脱植民地化 / 世界システム / インド |
Research Abstract |
本年度は、基本的な情報と史料収集に専念し、調査研究の成果確認と論点整理に当たった。具体的には、昨年5月17日に東京大学において、分担研究者との打合せ会議を開き、今後の研究の方向性と日程などを確認した。各研究者は、それぞれの課題に従って、国内の研究機関が所蔵している文献を確認するとともに、夏休みの長期休暇期間中にイギリスの大英図書館,国立公文書館、ロンドン大学図書館(SOAS,LSE)、ケンブリッジ図書館などにおいて、史料の検素ならびに収集を行った。また、当該研究の外国人協力者としてのB.R.Tomlinson(Dean of SOAS, University of London)と会い、イギリス国内におけるアーカイブの史料検索に関する情報をもらうとともに我々のプロジェクトについての支援をお願いした。 続いて昨年12月21日〜22日には東北学院大学(仙台)において、これまで調査研究してきた成果を互いに確認しあった。我々の研究課題をより深めるために、山口育人氏(京都大学大学院)を招き研究報告をしていただいた。その際、本研究のキーワードである帝国統治システムの内容をまず論議し、イギリス帝国の発展・解体過程、戦後の国際秩序形成におけるアジアの戦略的位置、ヨーロッパとアジアの相互関係などについて討議し、論点整理を行った。特に戦後における国際秩序形成におけるイギリスの外交政策の展開と帝国の解体過程との関連を検討した際に、アジアにおけるヘゲモニー転換を問題にする必要がでてきたことを確認し、アメリカ側からのアプローチを今後深めるとともに、アジアに対するイギリスとアメリカ合衆国の認識と政策的協調・対抗関係を追及していくことを次なる課題とした。そのために、この問題をより深める準備として、3月に渡米し、アメリカ人研究者A.Rotter(Professor of Colgate University)に会い、協力を要請した。
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Research Products
(1 results)