2002 Fiscal Year Annual Research Report
韓国における「公共圏」の生成とグローバリゼーションの下でその変容に関する研究
Project/Area Number |
14320033
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
文 京洙 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (70230026)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松葉 正文 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (30140114)
松下 冽 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (50229465)
中村 福治 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (90091719)
平子 友長 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (50126364)
厳 廠俊 立命館大学, 国際関係学部, 常勤講師
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Keywords | 韓国 / 市民社会 / グローバリゼーション / 公共性 / 公論場 / ネティズン / ハーバーマス / アーレント |
Research Abstract |
本研究は韓国の研究者との共同研究を中心に、広く世界的な視野で市民社会・公共性の比較研究を試みるものであり、研究の形態は、韓国を始めとする関連各国での現地調査と、韓国、日本の双方での、研究会やシンポジウムという二つの形態を中心に進められた。 現地調査については、中村福治、厳廠俊、文京洙の3名が主として韓国(ソウルおよび済州市)での「参与連帯」をはじめするいわゆる包括争点型の市民団体を中心に、関連研究者へのインタビューも含めて調査を実施した。さらに、比較研究と言う視点から松葉正文がドイツ・ベルリン、松下冽がメキシコでの現地調査および研究者とのインタビューを実施した。 一方、これらの調査をも踏まえた研究会を日韓の共同研究者が相互に訪問し合う形で3回にわたって実施した。その内容は以下の通りである。 第1回(2002年7月6日、京都)は「韓国における市民社会と公共性」をテーマに崔章集「民主化以後における韓国の国家-政治社会-市民社会関係」、チョウ・ヒヨン「韓国の市民社会と市民運動」、秦花秀「沖縄における反基地運動から「公共性」の再考」などの報告がなされた。 第2回(7月26日、京都)では平子友長が「グローバライゼイションと市民的公共性-ドイツにおける諸議論の検討」を報告した。 第3回は、ソウルで2003年2月27日から28日にかけて2日間にわたるシンポジウム形態で実施され、平子友長「ハンナ・アーレントの公共性論」、中村福治「文富軾の挑戦--80年代運動圏内のファシズム論争に関する一考察」、梁貞模「韓国の学校制度とジェンダー」、朴常勲「メディア公論空間に現われた韓国地域主義の意味構造」、朴東鎮「インターネットと第16代大統領選挙-電子的公論空間の可能性を中心に」、呉鉉哲「韓国市民社会の構造分析」など、理論と実際の双方で公共性の諸側面が検討された。
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Research Products
(1 results)