2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14340013
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
都築 暢夫 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10253048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 浩行 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60232469)
加藤 文元 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50294880)
木村 俊一 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10284150)
杉山 健一 千葉大学, 理学部, 助教授 (90206441)
田口 雄一郎 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (90231399)
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Keywords | 単体的多様体 / 管状近傍 / コホモロジー的降下 / 被覆と細分 / 過収束アイソクリスタル / 純性定理 / Zariski-永田の定理 |
Research Abstract |
平成16年度の研究代表者の研究では、 (1)単体的多様体に対する管状近傍の構成 (2)過収束アイソクリスタルに対する純性定理 に関する結果を得た。(1)は、昨年度の研究に引き続き行われたもので、圏論的な言葉を用いた一般的な枠組みで、被覆とその内分の概念を導入し、その一般論を展開した。さらに、代数多様体のコホモロジー論で必要な幾何的状況で、単体的多様体の管状近傍が極限の意味で構成でき、コホモロジーが矛盾なく定義できることを証明した。(2)は、標数p>0の代数多様体上のp進局所系に対するZariski-永田の定理の類似である。2次元以上の滑らかな多様体Χから余次元2以上の閉部分多様体を除いたところで定義される過収束アイソクリスタルは、Χ上に延びることを証明した。これは、Kedlayaの定理の別証に当たる。また、滑らかでない場合の延長についてもいくつかの例で証明した。 加藤は、Cornelissenらと共に、Mumford曲線とそれらを被覆に持つp進的な意味での軌道空間の研究を行った。また、p進解析空間の基礎付けに関する研究を藤原らと共に行っている。木村は、モチーフの有限次元性に関する研究を行い、1次元モチーフの特徴付けを行った。彼が導入したモチーフの有限次元性の概念は、この分野での最も重要な研究テーマになっている。杉山は、複素多様体上非可換類体論について研究し、新たな対応の候補を見つけた。彼の対応は、数論幾何・表現論のLanglands対応の類似をなしている。隅田は、実多様体上の岩沢不変量の研究を行なった。田口は、Galois表現の変形について研究し、ある種の条件を満たすGalois表現の有限性に関する結果を得た。さらに、2進保型形式と付随する表現について研究した。
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