2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14340027
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
金信 泰造 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00152819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河内 明夫 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00112524)
小森 洋平 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (70264794)
鎌田 聖一 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60254380)
中西 康剛 神戸大学, 理学部, 教授 (70183514)
大山 淑之 東京女子大学, 理学部, 助教授 (80223981)
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Keywords | 仮想結び目 / 2本組み紐仮想結び目 / 仮想結び目群 / リボントーラス結び目 / 2次元球面結び目 / 交換子部分群 |
Research Abstract |
2本組み紐仮想結び目の群の一般的な表示を与え,それらのうちのある特別なクラスの群の交換子部分群を計算した.一般に,佐藤進等により仮想結び目は(4次元空間に埋め込まれた)リボントーラス結び目を表現し,その群は,リボントーラスの補空間の基本群であることが知られている.4次元空間内の2次元球面結び目の群はトーラス結び目の群でもある.また,Hillmanは2次元球面結び目の群の交換子部分群が有限群になる場合を調べている.仮想結び目の群の計算はこれらの群,さらには古典的結び目群,高次元結び目群との関係を示唆するものである. 金信は各自然数Nについて位数のNの元をもつような2次元球面結び目の群を構成しているが,まず大学院修士課程の辻和典はこれと同型な群をもつ2本組み紐仮想結び目を構成した.続いて,金信は仮想交点を3個もつ2本組み紐仮想結び目のあるクラスの群の交換子部分群を計算し,それらが位数8の四元数群と有限個の位数2の巡回群の直積になる場合と,有限個の位数2の巡回群の直積だけになる場合の2通りになることを示した.これらは有限群で,後者は可換群でもある.Hillmanの結果から,これらの群は(位数8の四元数群以外は)リボントーラス結び目の群であるが,2次元球面結び目の群ではないことがわかる.どのような有限群が仮想結び目の群の交換子部分群として現われるかというような問題が今後の研究課題となる.これらの結果は辻と金信の共著論文にまとめる予定である.
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Research Products
(6 results)