Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勘甚 裕一 金沢大学, 工学部, 教授 (50091674)
小薗 英雄 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00195728)
薮田 公三 関西学院大学, 理工学部, 教授 (30004435)
立澤 一哉 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80227090)
佐藤 秀一 金沢大学, 教育学部, 助教授 (20162430)
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Research Abstract |
実数直線の開区間(0,π)上の或る重み付きハーディ空間と,ある種の一般化された正則関数とに対して,正則関数のなす古典的なハーディ空間に対するBurkholder-Gundy-Silversteinの定理と同様の定理を示すことができた.我々の用いた重み付きハーディ空間は開区間(0,π)の内部での最大関数によって定義されるものであり,一般化正則関数は,B.MuckenhouptとE.M.Steinが超球多項式(Gegenbauer多項式)による関数展開に付随して導入したものである.一般化正則関数に対して単位円板の制限された領域で上限をとった最大関数を導入し,実解析的な方法によって,任意の関数を一般化正則関数に関するポアソン核の重ね合わせとして表すことを示して,定理を証明した.この実解析的方法は,以前に,内山明人がFefferman-SteinのH^p空間の理論を斉次型の空間(space of homogeneous type)に拡張するために使った方法を改良したものであるが,基礎となる空間(0,π)が端点を持っていることから,端点付近の評価のために新しい工夫が必要であった.我々の方法は,今のところ,通常の正則関数に対しては不十分な結果しか与えることができず,また,許される重みや超球多項式の指数の範囲がかなり狭い範囲に限られている.しかし,この方法の基礎は実解析的なもので,一般化正則関数の関数論的な性質には特に依存しないものであるので,近い将来,高次元のユークリッド空間の領域上の重み付きハーディ空間の場合へも一般化できるものと考えられる. ほかに,ハーディ空間における線形作用素の有界性に関するいくつかの結果,リトルウッド・ペーリー関数やマルキンケビッチ関数の評価,特異積分作用素やぎ微分作用素の重み付き評価,ヤコビ級数に関するハーディの不等式,などの多くの成果が得られた.
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