2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14340054
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
名和 範人 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (90218066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 貴 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (40114516)
小川 知之 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (80211811)
石毛 和弘 東北大学, 大学院理学研究科, 助教授 (90272020)
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Keywords | 非線形シュレディンガー方程式 / 熱方程式 / 爆発現象 / パターン形成 / 最大点挙動 / 分岐解析 / 力学系 |
Research Abstract |
名和と石毛が運営メンバーに名を連ねる『語ろう「数理解析」』(http://www.gifu-u.ac.jp/~tisiwata/seminar/ma_seminar.html)を通して,様々な分野の研究者との議論の場を設ける事ができ、研究分担者達は各々の研究分野で成果をあげる事ができた。また、銘銘が様々な研究集会など、複数の講演機会や海外への渡航機会も得て、研究協力者も増えて情報交換がより密になされるようになった。 石毛は、拡散係数が大きな半線形熱方程式の爆発解の漸近形に関する結果や、球の外部領域における線形熱方程式の解の微分の無限遠方での減衰評価を得た。鈴木は、自己双対ゲージ模型やマックスウェル=ストークス方程式系に対して、ある種の自己組織化(パターン形成)に関する結果を、爆発解析などを用いて得た。小川は、自発的パターン形成のモデルである、ある電気化学系のモデル方程式などの解に現れる時空パターンについて分力学系や分岐理論を用いた解析を行った。これらの解析の一部は、すでにシュレディンガー方程式の解の解析と精神を同じくしている部分もあり、今後のさらなる共振的な発展が期待される。 イスラエル人応用数学者G.Fibichの来日の援助をし、彼の滞在中、レーザービームの自己集束のモデルとしての非線形シュレディンガー方程式の解の爆発現象について、数学的な側面からだけではなく、彼の数値実験や実際のレーザー実験等も含めた結果などについて議論し、名和がここ数年取り組んでいる、爆発解の爆発速度と漸近挙動との間の関係性についての知見を深める事ができた。おかげで、昨年見いだした結果の証明にあった若干のギャップを埋めることに成功し、副産物的な結果も得る事ができた。これにより、次のステップとして、本格的にネルソン過程と呼ばれる確率過程と爆発速度との追求に移る事ができる。
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Research Products
(10 results)