2003 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外線撮像多天体分光観測装置の開発とhigh-z領域での階層構造進化の研究
Project/Area Number |
14340059
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
市川 隆 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80212992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 徹郎 国立天文台, ハワイ観測所, 教授 (90260017)
関 宗蔵 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70005825)
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Keywords | 銀河進化 / 構造形成 / 高赤方変位 / 赤外線 / 広視野撮像 / 多天体分光 |
Research Abstract |
昨年度までに開発した2048×2048HgCdTe赤外線センサーの駆動回路を改良して、1検出器当たり32チャネルでの同時読出しを実現する回路を設計した。その結果、現在の読出し速度の8倍となり、高い背景放射における条件においても効率の良い観測を可能にした。28分角の視野は焦点面に置かれた屋根型ミラーによって2光路に分割され、それぞれ4×3.5分角の視野で検出器に結像する。平成14年度中に完成した2光路の光学系を光学ベンチの上で組み上げ、当初の設計値通り、レンズマウントが所定の位置に設置されることを確認した。そらに、クライオスタット内に搭載し、真空冷却の後、結像性能を確認した。その結果、冷却中においても設計仕様の性能を達成することを確認した。さらに装置の総合性能評価を行った。個々の性能評価の後に、光学系、マルチスリット交換機構、焦点デュワー、検出器デュワー、フィルター・グリズムターレットデュワーを組上げ、総合動作試験と性能評価を行った。最初に実験室ですばる望遠鏡のビーム角に似せた疑似星の光を観測装置に導き、マルチスリットの交換機構の再現性、光軸の精度、最終的な焦点面画像の評価を行った。さらに光学シミュレータに本装置を取り付け、望遠鏡に取り付けた状態と同様に装置を前後左右に動かし、装置の総合性能を評価した。またz>7におけるLyman α天体の探査を目的とした干渉フィルターを設計した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Abazajian, K., et al.: "The First Data Release of the Sloan Digital Sky Survey"Astronomical Journal. 126. 2981-2086 (2003)
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[Publications] Ichikawa, T., et al.: "Tohoku University Focal Plane Array Controller(TUFPAC)"SPIE. 4841. 376-381 (2003)
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[Publications] Tokoku, C., et al.: "MOIRCS : Multi-Object Infrared Camera and Spectrograph for the Subaru Telescope"SPIE. 4841. 1625-1633 (2003)
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[Publications] Suzuki, R., et al.: "Optical design of MOIRCS"SPIE. 4841. 307-317 (2003)
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[Publications] Katsuno, Y., et al.: "Performance of HAWAII-2 FPAs for multi-object infrared camera and spectrograph"SPIE. 4841. 271-276 (2003)
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[Publications] 磯部秀三 他: "天文の事典"朝倉書店. 696 (2003)