2002 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー場におけるメゾスコピック系の非線形ダイナミクス
Project/Area Number |
14340115
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉川 研一 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80110823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小穴 英廣 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20314172)
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Keywords | 光トラップ / ミクロ相分離 / 単一分子操作 / ミクロモータ / 非線形振動 / 光モータ / 微小液滴 / 長鎖DNA |
Research Abstract |
本年度は、レーザ場上での、液滴の形成(nucleation)と成長(growth)についての研究に大きな進展が見られた。過飽和蒸気の条件下、塩化アンモニウムをアンモニアと塩酸の蒸気で生成させることにより、それを核とした微小液滴の生成実験を行った。その結果、5mWのレーザ出力のもと、6μm程度の液滴の光トラップに成功した。注入した光エネルギーにたいする、トラップ効率Qをもとめたところ、Q=0.46の値が得られた。これまでに報告されている、光トラップ実験での、Qの最大値は0.08であり、今回の実験では、それを一桁上回るトラップ効率が実現できたわけである。このような高いトラップ効率をなしえたのは、1)対物100倍のレンズを使うなど、光学系を工夫したこと、および、2)液滴が臨界サイズまで成長できる実験条件の設定に成功したことが挙げられる。 さらに特筆される成果として、光駆動型のミクロモータの実験がある。ラセンの形状をした物体にミクロビーズを粘着させ、そのビーズに焦点をあて、光トラップしたところ、光圧に駆動されて、光軸周りの回転運動がされることを、実験でしめした。重要なこととして、同じ形状の物体でありながら、粘着したビーズの位置に依存して、回転方向が反転することを示したことがある。非接触の光駆動ミクロモータのモデルとして興味深い結果であるといえよう。 また、長鎖DNAを折りたたんでコンパクトにしたものは、、レーザの光軸上に直線的に配向することを見出した。無修飾の高分子を、このように容易に並べることが可能であることを示したものとして、重要な結果であるといえる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Oana: "Folding Transition of Large DNA Completely Inhibits the Action of a Restriction Endonuclease as Revealed by Single-Chain Observation"FEBS Letter. 530. 143-146 (2002)
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[Publications] Y.Matsuzawa: "Geonetric Manipulation of DNA Molecules with a Laser"Appl.Phys.Lett.. 81. 3494-3496 (2002)
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[Publications] N.Magome: "Rhythmic Bursting in a Cluster of Microbeads Driven by a Continuous-Wave Laser Beam"Phys.Rev.E. 65. 045202-1-045202-4 (2002)
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[Publications] S.M.Nomura: "Autonomous Swinging of a Lipid Tubule Under Stationary Irradiation by a Nd^<3+> : YAG Laser"Phys.Rev.Lett.. 88. 093903-1-093903-4 (2002)
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[Publications] H.Kitahata: "Convective and Periodic Motion Driven by a Chemical Wave"J.Chem.Phys.. 116. 5666-5672 (2002)
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[Publications] 眞山博幸: "レーザー場で創出される高分子の非線形ダイナミクス"高分子. 51. 936-939 (2002)