2003 Fiscal Year Annual Research Report
自己埋設方式広帯域海底地震計の開発による海域地震研究の新展開
Project/Area Number |
14340130
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金沢 敏彦 東京大学, 地震研究所, 教授 (30114698)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 雅尚 東京大学, 地震研究所, 助教授 (90242172)
塩原 肇 東京大学, 地震研究所, 助教授 (60211950)
|
Keywords | 広帯域観測 / 地震観測 / 海底観測 / 機動観測 / 海底地震計 / 埋設 |
Research Abstract |
広帯域地震センサー部を海底堆積物中に埋め込むことによって,底層流に起因する短周期・長周期の振動を改善すると共に、海底とのカップリング特性の向上を図ることは,機動的な海底地震観測の一層の高度化を図る上で重要である.広帯域地震センサー部の埋設そのものは潜水作業艇(ROV)の支援をうけることによって容易に実行可能であるが,本研究の開発の主眼は,ROVの支援をうけることなく自由落下方式により広帯域地震センサー部を埋設する手法を開発することによって機動的な海底地震観測の高度化を図ろうとするものである.この設置手法の開発によって同時に海底での強震動観測をも実用化しようとするものでもある。 海底設置型の広帯域地震計に使用してきて実績のあるセンサー部を本研究においても使用するため前年度に購入したセンサー部は,海底設置型による広帯域地震観測の経験とデータを蓄積していく過程で,センサー振り子部の軸受け方式に関して強度的に脆弱性がある可能性が高いことが明らかになってきた.本研究で購入したセンサーを用いて陸上における評価試験等を行った結果,振り子部の軸受け方式に関してはやはり強度的に問題があることが明らかとなり,衝撃に対する強度を上げるための改造をしながら試験等を通じて評価を行った.その結果,水平動成分に関しては従来方式の小改良で充分に埋設型センサーとして使用可能であることが分かってきた.しかしながら上下動成分センサーは現行方式では問題が残るため,新たな軸受け方式への変更を進めている.平行して設置手法に関して開発を進めた.いくつかの方式の着想を陸上試験で評価して一つの方式に絞り込みをおこなった.
|