2003 Fiscal Year Annual Research Report
EISCATレーダーに呼応した観測と数値モデリングによる極域大気潮汐波の解明
Project/Area Number |
14340146
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
麻生 武彦 国立極地研究所, 北極圏環境研究センター, 教授 (10026255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 雅基 国立極地研究所, 北極圏環境研究センター, 助手 (80280535)
山岸 久雄 国立極地研究所, 研究系, 教授 (20132714)
宮原 三郎 九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (70037282)
國武 学 独立行政法人通信総合研究所, 宇宙天気システムグループ, 主任研究員 (30359012)
村山 泰啓 独立行政法人通信総合研究所, 北極域国際共同研究グループ, グループ長 (00359001)
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Keywords | EISCATレーダー / 大気光・オーロラ光学観測 / 流星レーダー / 大気潮汐波・重力波 / 中層大気 / 電磁圏ダイナミックス / オーロラ大気光トモグラフィ / 数値モデリング |
Research Abstract |
(1)2003年11月にEISCATレーダーによる9日間にわたる極域大気潮汐波キャンペーン観測を行い、この期間一日周期成分が比較的弱く、半日周期成分がスペクトルの広がりを持つこと、2日周期波動が卓越することなどを含め、流星レーダーとの詳細な比較がなされつつある。 (2)トロムソサイトに新たに設置された流星レーダーによる観測と、MFレーダーならびにEISCATレーダーの大気潮汐波に関する直接比較、理論モデルとの比較解析が始められた。 (3)高緯度におけるEISCATレーダーを補完するスバルバール流星レーダー観測データは、南極におけるような夏季の半日周期潮汐の卓越を示しておらず、数値シュミレーションの結果示された反対半球でのプラネタリ波との非線形カップリング、プラネタリー波の南北非対称を示唆すると考えられる。 (4)鉛直高解像度中層大気大循環モデルのデータ解析を実行し、MLT領域でのmigrating1日周期潮汐と重力波の相互作用について調べ、重力波は潮汐を強める場合と弱める場合があることが分かった。また、西進波数2のnon-migrating1日周期潮汐は、中層大気におけるmigrating1日周期潮汐と定常プラネタリー波の非線形効果により励起されていることを示した。 (5)極域における半日周期大気潮汐波の太陽非同期モードについて論文発表を行ない、6、8時間といった短周期波動の特性についても水平波数の特定などの研究を行なった。 (6)SuperDARN HFレーダーを利用した流星風観測技法の開発を前年度より継続して行なって来、今年度はオーバーサンプリングと電波干渉計による到来方向および高度の高精度決定を実現し、極域大気潮汐波や惑星波の研究に供することのできる質の高いデータ取得を可能とした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Aso, T.: "An overview of the terdiurnal tide observed by polar radars and optics"Adv.Polar Upper Atmos.Res.. 17. 167-176 (2003)
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[Publications] Hall, C.M., T.Aso, A.H.Manson, C.E.Meek, S.Nozawa, M.Tsutsumi: "High latitude mesopheric mean winds : A comparison between Tromsoe(69N) and Svalbard(78N)"J.Geophys.Res.. 108(D19). ACL6-1-ACL6-12 (2003)
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[Publications] Murphy, D.J., M.Tsutsumi, D.M.Riggin, C.O.L.Jones, R.A.Vincent, M.E.Hagan, S.K.Avery: "Observations of a non-migrating component of the semidiurnal tide over Antarctica"J.Geophys.Res.. 108(D8). ACL5-1-ACL5-11 (2003)
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[Publications] Riggin, D.M., C.K.Meyer, D.C.Fritts, M.J.Jarvis, Y.Murayama, W.Singer, R.A.Vincent, D.J.Murphy: "MF radar observations of seasonal variability of semidiurnal motions in the mesosphere at high northern and southern latitudes"J.Atmos.Solar-Terr.Phys.. 65. 483-493 (2003)
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[Publications] Yoshikawa, M., S.MIyahara: "Longitudinal variations of amplitudes of diurnal tides in the MLT region simulated by a General Circulation Model"Adv.Space Res.. 32(9). 1751-1757 (2003)
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[Publications] Manson, A.H., C.E.Meek, T.Chshyolkova, S.K.Avery, D.Thorsen, J.W.MacDougall, W.Hocking, Y.Murayama, K.Igarashi, S.P.Namboothiri, P.Kishore: "Longitudinal and latitudinal Variations in Dynamic Characteristics of the MLT (70-95km) : A Study Involving the CUJO network"Ann.Geophys.. 22. 347-365 (2004)