2002 Fiscal Year Annual Research Report
長光路導波セル内の細胞強制配列による細胞微量成分の検出法の開発
Project/Area Number |
14340235
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
藤原 祺多夫 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (90090521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊田 英峰 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (60318194)
櫻井 照明 東京薬科大学, 生命科学部, 講師 (30266902)
内田 達也 東京薬科大学, 生命科学部, 助教授 (30261548)
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Keywords | 蛍光光度法 / 導波現象 / 屈折率 / テフロン / 有機溶媒 / 光吸収 / 分光セル / クロロフィル |
Research Abstract |
透明の低屈折率の媒体(クラッド)に取り囲まれた高屈折率媒体(コア)中を、光が全反射しながら強度損失なしに伝送する現象を、導波現象というが、光ファイバーなどに応用されている技術である。液体をコア導波路の場合、従来パイレックスガラス(n=1.474)等を材質にした場合、水(n=1.333)をコア溶媒として用いることはできなかった。しかし最近DuPont社から開発されたテフロンAF2400は水よりも屈折率が低く(n=1.29)また透明度も高いので、水溶液をコアとする導波路を形成することができる。水をコアとする導波路長光路セルは、水溶液の微少吸収、微少蛍光、微少リン光を測定することができる。実際海水の色、大気の微量成分の蛍光測定に応用されてきた。本年度は葉緑体を持つ植物プランクトンの蛍光検出に、このテフロンAF2400キャピラリーを長光路蛍光セルとして用いるための基礎的検討を行った。本研究では励起光の導入と溶液の導入を同時(一カ所)で行い、2巻の長光路セル(全長18.70cm)壁面からの蛍光を測定する系を採用した。まず光源にHe-Cdレーザーの325nmを用いて、様々な屈折率を持つ溶媒に、アントラセンカルボン酸を溶解した系について、450nmの蛍光を測定した。なお測定溶媒としては、水、エタノール(n=1.361)、1-ブタノール(n=1.399)、四塩化炭素(n=1.463)、トルエン(n=1.496)、クロロベンゼン(n=1.524)、o-キシレン(n=1.565)を用いたが、2巻テフロンセルからの蛍光強度は、屈折率の増大とともにむしろ減少傾向を示した。一方アルゴンレーザーの514.5nmを励起光としたところ(色素:ローダミン640)、2巻テフロンセルからの蛍光は、屈折率の増加とともに増加し、水とo-キシエレンでは6倍の差があった。結局325nm励起では、溶媒の吸収のため、長光路セル内で励起光が減衰することが分かった。この測定方式について、蛍光強度と溶媒の吸収の数値解析も行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Hidetoshi Kumata et al.: "Benzothiazolamines as Tire-Derived Molecular Markers : Sorptive Behavior in Street Runoff and Application to Source Apportioning"Environ. Sci. Technol.. 36・4. 702-708 (2002)
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[Publications] Teruaki Sakurai et al.: "Study of in vitro cytotoxicity of arsenocholine, a trimethyl arsenic compound in seafood"Appl. Organometal. Chem.. 16・9. 415-420 (2002)
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[Publications] Chikara Kojima et al.: "Cytotoxicological aspects of the organic arsenic compound arsenobetaine in marine animals"Appl. Organometal. Chem.. 16・9. 421-426 (2002)
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[Publications] 中村洋, 藤原祺多夫, 他 編: "分析試料の前処理ハンドブック"丸善. 1053 (2003)