2002 Fiscal Year Annual Research Report
電子フォトンの同時制御構造とそれに基づく機能素子の研究開発
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14350015
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
瀬川 勇三郎 理化学研究所, 光物性研究チーム, チームリーダー (30087473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 典明 理化学研究所, 光物性研究チーム, フロンティア研究員 (90267477)
山本 貴一 理化学研究所, 光物性研究チーム, 基礎科学特別研究員 (20342868)
張 保平 理化学研究所, 光物性研究チーム, フロンティア研究員 (90271535)
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Keywords | フォトニック結晶 / 等方的バンド / ミリ波 / 自己クローニング / 円座標 |
Research Abstract |
1.2次元円座標フォトニック結晶の制作とその光学特性の評価 通常のフォトニック結晶では光の伝播方向によってバンド端のエネルギーが異なる。しかし、全てのバンドギャップの形成、導波路等への応用を考えた場合、フォトニック結晶の光学特性は等方的であることが望まれる。最近、回転対称性の構造を用いると、等方的なフォトニックバンドギャップが形成されることが宮嵜達により示された。本年度は先ず結晶内の電場スペクトルを測定し、2次元円座標フォトニック結晶の光学特性を評価した。測定には半径3nmのアクリル円柱を同心円状に配置したフォトニック結晶を用いた。同心円は5回回転対称性を示し、半径の間隔は12mmである。 5角形のある頂点から中心方向にミリ波を照射し、結晶内の電場強度をプローブアンテナで測定した。10GHz付近で強度の減少が観測された。計算によって得られたスペクトルと比較すると、減少している周波数帯はよく一致している。またミリ波の入射角とフォトニックバンドギャップ(PBG)の関係を測定したところ、強度の減少が±90°の範囲で入射角に依存することなくほぼ同じ周波数帯で観測され、等方的なギャップが形成されている事が示された。 2.3次元円座標フォトニック結晶の制作とその光学特性評価 円座標3次元フォトニック結晶の作成は自己クローニング法によって行われた。InP基板上のSiO_2膜に円座標(rN,2nπ/6N)(r=500nm:同心円の半径周期,n【less than or equal】N:自然数)で表される位置に直径250nmの穴を開けてパターンを作成した。パターン基板上にはSiO_2とTa_2O_5を交互に250nmずつ20回積層した。作成したフォトニック結晶の表面AFM像から表面の凹凸は基板パターンと同じ周期構造を保持していることが確認された。また劈開面のSEM像から面内周期構造が鋸波状になっており、3次元フォトニック結晶が制作されている事が確認できた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] B.P.Zhang 他: "Growth and Characterization of ZnMgSe Alloys and ZnSe/ZnMgSe Multi-Quantum Wells"Physica Status Solidi B. 229. 197-201 (2002)
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[Publications] Y.Segawa 他: "Exciton Related Stimulated Emission in ZnO-Based Multiple-Quantum Wells"Physica Status Solidi B. 192. 14-20 (2002)
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[Publications] S.Yano 他: "Optical properties of monolayer lattice and three-dimensional photonic crystals using dielectric pheres"Physical Review B. 66. 075119 (2002)