2004 Fiscal Year Annual Research Report
電子とフオトンの同時制御構造とそれに基づく機能素子の研究開発
Project/Area Number |
14350015
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Research Institution | The Institute of Physics and Chemical Research |
Principal Investigator |
瀬川 勇三郎 独立行政法人理化学研究所, 光物性研究チーム, チームリーダー (30087473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 保平 独立行政法人理化学研究所, 光物性研究チーム, 研究員 (90271535)
堀内 典明 独立行政法人理化学研究所, 光物性研究チーム, 研究員 (90267477)
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Keywords | フォトニック結晶 / 等方的バンド / ミリ波 / 自己クローニング / 円座標 |
Research Abstract |
まず3次元フォトニック結晶の作成を行った。InP基板上に化学気相成長法により製作したSiO_2薄膜に、電子線リソグラフィ法を用いて周期0.5ミクロンあるいは0.3ミクロンの円座標パタンと三角格子を製作した。このパタン上へバイアス・スパッタ装置を用い,オートクローニング法でTa_2O_5とSiO_2の多層構造を作成した。得られた3次元フォトニック結晶のバンドギャップの評価を、顕微分光法を基礎とした可視赤外域反射スペクトルの測定によって行った。三角格子3次元フォトニック結晶において0.5ミクロンと0.3ミクロン周期の試料の端面からの反射スペクトルを格子の対称性の高いΓ-K方向およびΓ-M方向で測定した。得られた結果を計算結果と比較したところ、反射のピーク位置の周期依存性は計算で求められたバンド端のギャップ位置の周期依存性と良い一致を示した。この解析より、第一バンドおよび第二バンドの周期依存性が求められた。 この結果を基に、円座標フォトニック結晶のバンドの測定を試みた。測定は、円座標3次元フォトニック結晶の断面(試料1.)、およびスパッタエッチ法により円座標試料側面を円形に切り出して(試料2)行った。円座標の周期は0.4ミクロンおよび0.3ミクロンである。試料1.では第一バンドと第二バンドに対応すると思われる反射が見られた。また試料2.でも第一バンドに対応する反射構造が見られた。またこれらの構造は測定誤差の範囲内で等方的であった。この結果より、可視領域でも円座標を用いて等方的なバンドギャップの形成に成功したと考えられる。 また半導体ナノ構造をフォトニック結晶内に導入するため,フォトニック結晶を作成するための積層プロセスを一時中断し,その上に半導体ナノ構造を形成した後,再び多層構造を積層した。得られた試料はギャップの位置の発光強度が減少し、フォトニックバンドの効果が現れた。
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Research Products
(3 results)