2003 Fiscal Year Annual Research Report
極微量環境アルミニウム26をタンデム加速器を用いて超高感度に測定する方法の研究
Project/Area Number |
14350038
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長島 泰夫 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (60091914)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹 公和 筑波大学, 物理学系, 講師 (20312796)
青木 孝義 筑波大学, 物理学系, 助教授 (30114028)
関 李紀 筑波大学, 化学系, 教授 (70015775)
|
Keywords | AMS / 加速器質量分析 / 長半減期RI / 環境 / アルミニウム-26 / 塩素-36 |
Research Abstract |
今年度は、昨年度開発した試料調整システムの性能確認と、タンデム静電加速器^<26>Al質量分析システムの基礎的性能を確認するための^<26>Al検出実験を遂行した。以下に箇条的に成果を述べる。 1.試料調整システムの性能確認とアルミニウム試料抽出方法を確立した。 水酸化アルミニウム(AlOH)を経由することで高密度な酸化アルミニウム(Al_2O_3)として試料に含まれるAlの抽出を効率よく行う方法を開発した。この方法により、^<26>Mg妨害粒子が極めて少なく、且つ数μA程度のAlO^-負イオンを生成できる試料の作成が可能となった。 2.アルミニウムビーム形状監視装置の性能確認実験を行った。 微弱ビーム(〜1 nA)の断面電流分布を0.1mm以下の精度で測定できる事が確認され、安定な長時間^<26>Al測定のための監視装置として十分な機能を有していることが分かった。 3.パイロットビームを用いた^<26>Al検出法の開発を行った。 パイロットビームによる^<26>Alを検出する為の種々の実験を^<26>Al標準試料を用いて行った。結果として、AlO^-ビームを用い、加速電圧10.25MVで加速し、ΔE-E検出器で^<26>Al^<13+>の完全電離^<26>Alを測定することが、同重元素Mgの妨害を排除し高感度に^<26>Alを測定する方法として最適であることを見出した。〜1mgの試料を用い^<26>Al/^<27>Alで10^<-12>の試料の^<26>Alを〜1時間(統計精度10%)で測定できることが分かった。又測定感度は^<26>Al/^<27>Al比で5x10^<-15>の局感度を得ることが出来た。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Riki Seki: "Determination of 36Cl in environmental samples collected in the JCO by AMS"Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry. 255-2. 245-247 (2003)
-
[Publications] Yasuo Nagashima: "Chlorine-36 in granite samples from the Hiroshima A-bomb site"Nuclear Instruments and Methods, B. (In Print).
-
[Publications] Y.Nagashima: "Status of Tsukuba AMS system"UTTAC. 71. 94-96 (2003)
-
[Publications] K.Bessho: "Measurement of 36Cl induced in shielding concrete of various accelerator facilities using AMS"UTTAC. 71. 99-100 (2003)