2003 Fiscal Year Annual Research Report
金属水素化物の磁場印加による水素同位体分離法の開発
Project/Area Number |
14350041
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
山口 益弘 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (10018046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 勲 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 講師 (40242383)
島津 佳弘 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (70235612)
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Keywords | 金属水素化物 / 金属重水素化物 / 同位体分離 / 磁場効果 / 磁気圧力効果 / 平衡水素圧力 / コンプトン効果 |
Research Abstract |
磁気-圧力効果を利用した水素同位体の分離技術には水素濃度によって磁気特性の大きく変化する強磁性金属間化合物(水素吸蔵合金)が要求される。希土類金属と遷移金属の1:5からなる強磁性金属間化合物(水素吸蔵合金)として、LaCo_<5->H/D, NdCo_<5->H/Dなどの合金系が有望であることを見出した。希土類金属と遷移金属の1:3からなる強磁性金属間化合物として、YCo_3H_xは水素吸蔵に伴い磁化が振動的に変化する興味深い磁気特性を有する。この化合物のβ相(1<x<2)は水素組成のわずかな増加に伴い常磁性(あるいは反強磁性)状態から強磁性状態へ磁化が増加するので、大きな磁気-圧力効果が期待できる。大きな磁気-圧力効果を示す金属間化合物を設計する指針を得るため、また、水素化による磁化変化のメカニズムを解明するために、研究対象とする水素化物または重水素化物の範囲を拡大し、電子構造を詳細に検討した。Pd, Ni, Ce, YCo_3の単結晶水素化物、およびVD_xの単結晶重水素化物の作製に成功した。水素化物または重水素化物のコンプトン散乱測定を行った結果、NiH_xでは8,p-like電子の負のスピンモーメントが増加するという知見を得た。PdH_xの電子構造に対する水素の影響を詳細に検討し、フェルミ面を実験的に得た。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] S.Mizusaki: "Electronic Structure of the Palladium Hydride Studied by Compton Scattering"J.Phys.Soc.Jpn.. 72. 1145-1151 (2003)
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[Publications] K.Ishikawa: "Magnetic properties of YCo_2 hydrides"J.Alloys & Compds.. 356-357. 227-230 (2003)