2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14350046
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
福嶋 雅夫 京都大学, 情報学研究科, 教授 (30089114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陳 小君 弘前大学, 理工学部, 教授 (70304251)
山川 栄樹 関西大学, 工学部, 助教授 (20289333)
山下 信雄 京都大学, 情報学研究科, 助手 (30293898)
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Keywords | 凸最適化 / 数理計画 / アルゴリズム / 相補性問題 / 反復法 |
Research Abstract |
凸最適化問題は,以前から研究されている最も基本的な最適化問題のクラスであるとともに,内点法などの効率的解法の発展に伴い,近年実用面でも新しい応用領域が次々と開拓されている非常にホットな研究対象である.本研究の目的は,凸最適化とそれに関連する諸問題,特に制約つき凸計画問題,大規模半正定値計画問題,単調相補性問題などの諸問題に対して堅固な理論的基盤に立脚した実用的な手法を開発することにより,工学における応用領域の拡大に寄与することである.本研究課題のもとで,これまで凸計画問題に対する逐次2次制約2次計画法や正則化ニュートン法の開発,さらに単調相補性問題に対する近接点法の改良,均衡制約をもつ数理計画問題に対するいくつかの新しい手法など数々の成果を得てきたが,今年度は凸最適化問題の拡張として近年注目を集めている2次錐相補性問題に対して,平滑化と正則化を組み合わせたニュートン型の反復法や行列分解法に基づくアルゴリズムを新たに開発した.さらに,非協力ゲームにおけるロバストNash均衡という新しい概念を導入し,それを2次錐相補性問題に定式化するアプローチも提案した.また,前年度の研究の発展として,不確定性のもとでの均衡制約つき数理計画問題に対するいくつかの新しい成果を得るとともに,非線形半正定値計画問題というこれまであまり研究されていなかった問題に対しても新しい手法を開発した.これらの研究成果は国際学術論文誌に投稿し,掲載済みまたは掲載予定となっている.
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