2002 Fiscal Year Annual Research Report
次世代キャビテーション・ショットレス・ピーニングの構築
Project/Area Number |
14350049
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
祖山 均 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90211995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 将 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20292229)
渡辺 豊 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10260415)
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Keywords | ピーニング / キャビテーション / 衝撃力 / 噴流 / 塑性ひずみ / 再結晶 / アルミニウム / 加工硬化 |
Research Abstract |
本研究では、キャビテーション気泡の崩壊時に生じる衝撃力を有効利用して汎用の機械部品を高強度化するキャビテーション・ショットレス・ピーニングの構築を目的とし、従来の水中キャビテーション噴流よりも加工能力が大きく、また水を満たした水槽が必要ない気中キャビテーション噴流を利用して、キャビテーション衝撃力の負荷応力分布に着目して研究を遂行する。これまでの知見を踏まえ、初年度は基礎となる以下の研究項目を実施した。 1.キャビテーション衝撃力の負荷応力分布の解明 (1)塑性ひずみ層の可視化 現有のショットレス・ピーニング装置によりアルミニウムを加工し、再結晶法により塑性ひずみ層を実体顕微鏡により可視化した。 (2)衝撃力の計測 申請者が開発したキャビテーション衝撃力計測装置と現有のキャビテーション噴流試験装置を利用し、キャビテーション気泡が崩壊する際に生じる衝撃力を計測した。またキセノンフラッシュランプを用いて気中キャビテーション噴流の様相を撮影した。 2.加工面形状の計測 本ピーニングにより、加工硬化や圧縮残留応力の導入を行うことができ、被加工面の断面形状から、本ピーニングにより磨耗特性などを向上できる可能性があるので、本ピーニングで加工した金属表面をトライボロジー的観点から設備備品費に計上した実体顕微鏡と現有のレーザ顕微鏡によりピーニング面を詳細に計測した。 3.キャビテーションによる化学的作用の解明 本ピーニング中に水が分解して水素が発生していることが確かめられているので、この化学的作用のピーニングへの有効利用を図るために、ガスクロマトグラフにより残留気泡を分析した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] D.Odhiambo, H.Soyama, M.Saka: "Effects of Processing Time of Cavitation Shotless Peening on Residual Stress"第46回日本学術会議材料研究連合講演会講演論文集. 307-308 (2002)
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[Publications] D.O.Macodiyo, H.Soyama: "Recrystallization-Etch Observation of Plastic Deformation Caused by Cavitation Shotless Peening"Journal of Materials Science Letters. 22・1. 115-117 (2003)
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[Publications] 祖山均, 佐々木圭, 斎藤建一, 坂真澄: "キャビテーション・ショットレス・ピーニングによる金属材料の疲労強度向上"自動車技術会論文集. 34・1. 101-106 (2003)
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[Publications] 祖山均: "キャビテーション壊食の定量的予測手法"配管技術. 45・2. 9-14 (2003)
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[Publications] 祖山均, 斎藤建一: "高衝撃力に対応したキャビテーション・センサの開発"日本機械学会東北支部第38期総会・講演会講演論文集. 031-1(発表予定). (2003)
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[Publications] 祖山均, 斎藤建一, 坂真澄: "気中キャビテーション噴流による機械材料の疲労強度向上"日本機械学会東北支部第38期総会・講演会講演論文集. 031-1(発表予定). (2003)