2004 Fiscal Year Annual Research Report
CAEを活用した難削材のMQL超音波振動併用切削加工技術開発に関する研究
Project/Area Number |
14350068
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Research Institution | TOKYO INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
帯川 利之 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (70134830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠塚 淳 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (30282841)
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Keywords | 切削加工 / MQL / 難削材 / 超音波振動切削 / CAE |
Research Abstract |
地球環境への負荷低減と持続的な生産活動の発展のため,微量の生分解オイルを大量の空気とともにミストとして供給するMQL加工の実用化が鋭意進められている.しかしチタン合金やニッケル基超耐熱合金などの難削材の切削では,その重要性が益々高まっているにもかかわらず,MQL加工において安定した冷却効果・潤滑効果を得ることが極めて難しいため,MQL加工の適用が遅れている.そこで本研究では,切削のCAE技術と超音波振動切削加工技術を用い,圧縮空気により搬送される微量の切削油剤を効率的に刃先に送り込むことによりMQL効果を改善し,難削材のMQL切削技術を開拓することを目的としている. 本年度も昨年度に引き続き,MQL切削加工実験とその改善,切削状態の監視用工具の開発,ならびに,オイルミスト流れの解析の3点から研究を行った.まずコーテッド超硬によるInconel 718の仕上げ切削では,圧縮空気の圧力等の最適化により,60m/minの高速速度において,MQL切削が実用的に利用できることが明らかになった.また局所的に圧縮空気を供給するCOD工具を用いてオイルミストの流れを制御することにより極微量の切削油でもMQL切削が可能なことを明らかにした.またMQL切削への超音波振動の併用効果についても明らかにした.次にMQL切削状態の監視を目的として,温度センサー内蔵型工具の開発を進めた.本工具は最小で50μm幅のニッケル・ニッケルクロム熱電対をコーティング層に埋め込んだものである.絶縁膜には酸化ハフニウム,表面の耐摩耗層に窒化チタンを使用した.オイルミストの流れについては,旋削と突っ切りの2種類のモデルを作成し,構造格子による数値流体解析を行った.COD工具と通常工具について,刃先近傍への供給状態ならびに工具の摩耗状態を比較し,圧縮空気の供給方法の改善による切削油の削減機構について検討を行った.
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Research Products
(6 results)