2004 Fiscal Year Annual Research Report
単結晶シリコンインゴットの高能率・高品位マルチ放電スライシング法
Project/Area Number |
14350073
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宇野 義幸 岡山大学, 工学部, 教授 (20029341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 晃 岡山大学, 工学部, 講師 (60263612)
岡本 康寛 岡山大学, 工学部, 助手 (40304331)
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Keywords | ワイヤ放電加工 / 単結晶シリコンインゴット / シリコンウェーハ / スライシング / コンタミネーション |
Research Abstract |
昨年度の研究にて,試作したマルチ放電スライシング装置ではワイヤ電極への給電方法やワイヤの走行に関して問題点があった.そこで,本年度は第一にこの点の改良を行った. 1.給電子の設置位置を加工部に近づけるためにワイヤサブガイドを新たに設計,製作した.これにより加工精度を維持しながら給電位置を加工部近傍に移動させることができ電気的な損失も少なくできた. 2.給電素子が消耗しても安定した給電状態が維持できるように昨年度の固定式から加圧式に変更し,給電子の消耗量を小さくできた. 上記のように改良したマルチワイヤ放電スライシング装置によるスライシング実験を行い,以下の所見が得られた. 1.ノズル噴射方式では加工液の影響によってワイヤ電極が引き合ってしまい,所定の位置で加工されない.一方,浸水加工方式では所定のワイヤ間隔を保ったままの良好な加工が可能である. 2.ワイヤ走行速度を大きくすることで安定した加工を行うことができ,加工速度は若干大きくなる. 3.ワイヤサブガイドを設置することで,加工部により近い位置でワイヤを保持でき,加工溝の段差を低減させることができる. 4.放電パルス幅が短いほうが,加工面粗さは小さい. 5.デューティファクタが一定の場合,加工速度は放電パルス幅によらず同程度である. 6.ワイヤ走行速度を増大させることにより加工の不安定さが改善する.それにより良好な加工溝形状が形成され,加工面粗さも減少する.
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Research Products
(2 results)