2004 Fiscal Year Annual Research Report
超高密度記録ディスク用浮動ヘッドスライダの浮上シミュレーション技術の開発
Project/Area Number |
14350086
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
林 武文 関西大学, 総合情報学部, 教授 (90268326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三矢 保永 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10200065)
伊藤 俊秀 関西大学, 総合情報学部, 教授 (30213060)
でん 志生 松下電器産業株式会社, AVC商品開発研究所, 主任技師(研究職)
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Keywords | 磁気ディスク装置 / 動圧気体軸受 / ヘッド媒体インタフェース / 気体潤滑 / 混合すきま理論 / 数値シミュレーション / 浮動ヘッドスライダ / トライボロジ |
Research Abstract |
本研究は、磁気ディスク装置のヘッド・媒体インタフェース設計において、分子気体潤滑理論と平均すきま理論を融合した新たな混合すきま理論を展開し、任意形状の粗さパタンを考慮できる動的浮上シミュレーションシステムを実現することを目的としている。平成16年度は、前年度に開発したシミュレーションシステムの改良を進めるとともに、動的浮上特性に関する数値計算を行った。また、ネットワークアプリケーションへの転換や両眼立体表示を利用したヒューマンインタフェースの検討を行った。主な結果を以下に記す。 1.高圧縮性条件下での計算効率と収束性の改善 前年度に引き続き3次元CGによる計算結果の実時間表示と対話的な計算パラメータの修正方法について検討した。直近の10ステップの計算結果を保存しておき、解の発散を検出した場合には時間を逆戻りしてパラメータを修正することにより計算効率と収束性を改善した。また、高圧縮性条件下で安定解を求めるため、指数法やCIP法の適用可能性についても検討を加えた。 2.テクスチャ付きディスク上での動特性とロード/アンロード時の過渡応答の計算 矩形溝状の混合粗さに対する空気膜の剛性と減衰の評価を行い、スライダの動的浮上特性の計算を行った。特に、ディスクの起動停止時のロード/アンロードにおける過渡応答の計算より、アンロード時にスライダがディスク面に最接近すること、負圧型スライダは、正圧タイプあるいはステップパッドタイプに比較して減衰が小さく、条件によってはローディング後の浮上状態が不安定となる場合があることが明らかになった。 3.ヒューマンインタフェースに関する検討 従来のC言語からJava3Dを利用したシステムへの移行を検討し、ネットワークアプリケーションとして計算と結果の3次元表示が可能であることを確認した。また、ステレオ投影の方法と最適なパラメータを検討し、両眼立体視を利用した計算結果の表示が可能であることを確認した。
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