2002 Fiscal Year Annual Research Report
鉄道車輪・レール系騒音の車上設置型デバイスによる能動的消音制御法に関する研究
Project/Area Number |
14350119
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
遠藤 満 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80016584)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西垣 勉 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (80251643)
|
Keywords | 鉄道車輪・レール系 / 騒音 / 車上設置型デバイス / 能動的消音制御 / 転動音 / 継目衝撃音 |
Research Abstract |
今年度は交付内定が平成14年の10月であったこともあり、3年間に渡っての研究実施計画の大枠の構想をまとめることが主な作業内容であった。ただ、車上設置型デバイスを実質的に作製してくれるビーバ(株)の八百板晃氏を研究支援者として雇用したため、デバイスの概念設計プランの作成は行った。以下項目別に作業実績を記述する。 1.「鉄道車輪・レール系騒音特性の理論解析」 (1)転動音の解析 新幹線からの転動音の主発生源であるレールからの騒音放射特性は既に解析済みであるので、在来線を対象として、車輪からの放射音を解析する基礎として、非波打ち車輪の踏面半径方向調和加振による車輪の面外振動周波数応答を汎用的プログラムANSYSを用いて解析した。なおこの振動応答を境界条件として放射音を解析する境界要素法に基づく解析プログラムを開発中である。 (2)継目衝撃音の解析 在来線を想定し、レール継目における車輪の衝撃によるレールからの過渡衝撃音をラプラス変換・逆ラプラス変換を用いた境界要素法により解析するプログラムを開発し、レールが軌道床面に密着している場合と床面から5cm離れている場合について、種々の条件下で計算を実施し、その放射音特性を理論的に把握した。 2.「車上設置型デバイスの概念設計」 遮音壁の回折音の波動吸収制御に実績を持つ研究支援者の八百板晃氏と定期的に討議・検討を行い、上記1.の転動音と継目衝撃音の放射特性を踏まえて車上設置型波動吸収制御デバイスの概念設計プランを作成し、必要な電気部品類の調達を行った。実質的なデバイス作製は平成15年度に行う予定である。
|