2002 Fiscal Year Annual Research Report
新しいエネルギ消散方式を用いたダンパ要素特性の解析とダンパの開発研究
Project/Area Number |
14350121
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岩壷 卓三 神戸大学, 工学部, 教授 (00031097)
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Keywords | ダンパ / コロイダルダンパ / 非発熱ダンパ |
Research Abstract |
初年度であるので実験装置の準備としてコロイダルダンパ実験装置の設計製作、およびそれに付随する大容量加振機の購入を行った。実験準備として既存の加振機に新しく製作したコロイダルダンパ装置を取り付けられるように改造を行い、予備実験を可能にした。 研究は静的実験によるコロイダルダンパに用いる多孔質材料の評価、多孔質内部コーティングの良否の評価、温度特性、氷点下で作動するときの不凍液使用時の性能評価、高温での性能評価、耐久性評価を行った。その結果、多孔質材料としてはシリカゲル、コーティング材料としては、C18が優れていることが明らかになった。また温度特性についてはオイルダンパではエネルギ消費の分だけ油温が上昇するのに対して、コロイダルダンパではこの方式の大きな特長である温度上昇がほとんどないことが実証できた。不凍液使用については2種類の不凍液で試験した結果、グリセリン50%の方に耐久性があること、高温性能では60℃までは十分性能が発揮できること、繰り返し作動に対する耐久性では連続10時間試験を行い性能が劣化しないことが明らかとなった。 次に動特性試験では周波数に対する消費エネルギを調べたところ、消費エネルギは水の圧縮性によるエネルギ消費とコロイダルダンパによるエネルギ消費とに分けられ、水の圧縮性によるエネルギは周波数に対して大きく特性が変化するのに対して、コロイダルダンパの方は周波数依存性が小さいことが明らかとなった。 次年度は理論解析として、コーティングされた多孔質内壁を通過する流体およびその時に消費されるエネルギを分子動力学的な手法で理論的に計算する手法の開発を、また実験的には動特性の評価およびダンパとしての応用の研究を行い、理論と実験の両面から実用化への問題点を明らかにする。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] SUCIU C.V., 岩壷卓三, 出来成人: "Investigation of the Hysteresis of a Colloidal Damper"日本機械学会 第2回ダンピングシンポジウム講演論文集. 1. 282-287 (2002)
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[Publications] SUCIU C.V., 岩壷卓三, 出来成人: "Investigation of a Reversible Colloidal Damper under Static Loading"日本機械学会 機械力学・計測制御部門講演会. 1. 205 (2002)
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[Publications] SUCIU C.V., 岩壷卓三, 出来成人: "Investigation of a Reversible Colloidal Damper under Dynamic Loading"日本機械学会 機械力学・計測制御部門講演会. 1. 227 (2002)
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[Publications] SUCIU C.V., 岩壷卓三, 出来成人: "Investigation of a Colloidal Damper"ELSEVIER, Academic Press, J. of Colloid and Interface Science. 259/1. 62-80 (2003)