2002 Fiscal Year Annual Research Report
非協力衛星捕獲・サービスのための軌道上ロボティクスの研究
Project/Area Number |
14350125
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉田 和哉 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00191578)
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Keywords | 宇宙ロボット / 非協力衛星 / タンブリング運動 / 軌道上サービス / 衛星捕獲 / コンタクトダイナミクス / インピーダンス制御 |
Research Abstract |
近年,グローバルコミュニケーションネットワークを目指した通信衛星が展開されつつあるが,量産・低コストを指向するあまり衛星の故障回数が増加し,衛星の使い捨てが行われ,これらの不要衛星が宇宙のゴミ(Space Debris)となって軌道上を漂い続ける事態が懸念されている.故障・運用終了した衛星には自らを制御する能力はなく,タンブリング運動とよばれる複雑な回転運動をしたまま軌道上を漂流しつづけることとなる.これらを捕獲回収するためには軌道上ロボットの助けが必要である. 本研究は,タンブリング衛星の安全な捕獲を可能とする宇宙ロボットの制御技術を明らかにし,具体的なミッションを行いうる次世代実用型ロボット衛星の概念設計,基本設計をおこなうための指針を得ることを目的とする. 平成14年度においては,基礎理論の展開と数値シミュレーション環境の構築に主眼を置いた研究を実施した.特に基礎理論の展開として,捕獲時の接触現象(コンタクトダイナミクス)の定式化を重点的に考察した.タンブリング衛星を軌道上のロボットアームで捕獲する際,相手衛星を突き飛ばしてしまうことが懸念されるが,ロボットアームをインピーダンス制御し,そこに与えるインピーダンスを調整することにより,相手突き飛ばすこと無く接触を維持できることを明らかにした.安定接触の限界インピーダンスを,インピーダンスマッチングの考え方を利用して定式化した. また,衛星捕獲の数値解析をおこなうため,シミュレーション環境を構築した.数値解析の中核となるグラフィクスワークステーションを購入し,および,グラフィクスのリアルタイム表示の環境を整えた.数値解析には、これまで宇宙多節リンク系のシミュレーション用に開発してきたSpace Dynをベースとし,これに加えて,コンタクトダイナミクスのプログラムを新たに開発した.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 吉田和哉, 中西洋喜, 色部暁義: "フリーフライングロボットのコンタクトダイナミクスと多指グリッパによる衛星捕獲の検討"計測自動制御学会東北支部第202回研究集会資料. 202-3. 1-7 (2002)
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[Publications] 吉田和哉, 中西洋喜, 上野浩志: "衛星捕獲におけるコンタクトダイナミクスと制御の検討"日本機械学会2002年度年次大会講演論文集. (2002)
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[Publications] 上野浩史, 稲場典康, 小田光茂, 吉田和哉, 中西洋喜: "衛星捕獲における接触ダイナミクスと安定制御"計測自動制御学会第19回誘導制御シンポジウム資料. (2002)
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[Publications] 中西洋喜, 吉田和哉: "フリーフライングロボットを用いた衛星捕獲の力学解析"日本航空宇宙学会北部支部2003年講演会講演論文集. (2003)